『特急田中3号』 第1話。


う〜〜〜ん・・・・・・・・初回視聴率が11.5%かぁ・・・・・・・・・これは厳しい。せめて13%は欲しかったなぁ。思った以上に厳しいぞ、と。
何せ、低視聴率ドラマ好き(前クール一番ちゃんと見たのは『拝啓、父上様』で、『花より男子』は殆ど見ず。自分が死神のように感じる今日この頃)の自分にとって、視聴率の高い低いっつーのは、あんまり語りたくない話題なんですが、この『特急田中3号』にとっては、視聴率って数字は、ドラマとしての1つの指標になると感じてるんです。あの内容でも、視聴率が高ければまぁ、良かったんだけどね・・・・・・・・・思った以上に一般に受け入れられてない。しかも、若い視聴者から逃げられてる感じがするのがなぁ・・・・・・・・・・・これはこの先を考えるとかなり痛いんではないかと。『マンハッタンラブストーリー』のように裏に『白い巨塔』っつー強力ソフトがあった訳でも無いので、言い訳出来ない数字なんだよなぁ。そんだけ世間では見られてないのか。1話って凄く大事だからね。1話で、駄目って感じた人が、次を見る確率って極めて低いと思うんです。あーこれは厳しい。ああ。

いや、言ったら悪いですが、視聴率は悪いとは思ってました。有名原作無しのオリジナルで、オマケに所属グループは有名といえ、単独では無名に近い田中聖君が主人公、他の若いキャストもそんなに飛び抜けて人気も知名度がある訳では無い面子でって、正直、無謀過ぎるなぁと思ってたんですね。でも、ドラマを好きな人にとっては、割と魅力的なキャストだし、磯山晶プロデュース作品ってだけで、マニアックな一部には凄く喰い付きがいいと思ったんですね。実際、そういう方の注目度は高かったとは思うんですけど、残念な事にドラマをしっかりと見る人ほど評判が芳しくない。(泣)じゃ、ながら見で適当に見る一般視聴者がそこそこ喰い付いたのかっていうと、それを示す数字である視聴率も芳しくない・・・・・・・・・これは、かなり四面楚歌なんではないかと。今回のクドカンドラマに反したゆったりとしたドラマの流れは、数字を取りに行く作戦だったとするなら、それが完全に裏目に出たなって。『セクシーボイスアンドロボ』の時に、一般向けとマニア向けのどっち付かずではないかって書いたんですが、こっちはもっと悲惨な現状では無いかなぁ。セクロボは何だかんだ言ってドラマ好きに評判高いからね。特急は現時点ではコアなドラマ好きと、一般視聴者の両方にそっぽを向かれてると言っていいのかも。うぉ〜書いてて悲しくなってきたな。

そういうヤバい現状を憂いているのは、私個人としては、物凄くこのドラマを楽しんで見れたからです。うん、単純で良かった。何回でも言ってやる楽しめた!(意地にならんでも)だから、応援していきたいからこそ、この現状の厳しさが悲しいんですね。あ〜〜勿体無い。私としては、とにかくストーリーとかドラマの質よりも、メイン3人の男子が可愛ければ満足っていう、ドラマへの期待が大きい割りには、物凄く低いハードル設定だったので、そりゃ、大満足でしたよ。そういう意味では、期待以上、120%の出来でした。(笑)まず、今回はクドカン脚本で無い、橋本裕志脚本っつーので、ドラマの内容の深さに付いては諦めてたんですよね。まぁ、面白くは無いだろうと。ホント、連続ドラマにおいての脚本ってそのぐらい大事なんだって。脚本で全て決まるって言ってもいいもん。んで、実際に第1話は、お世辞にも良い脚本とは言い難い・・・・・・・・・もう、単純に全てが浅いんですよね。上っ面をなぞらえてるだけ。人物描写も浅いんだよな〜。特に主人公が。(泣)んで、命題であるテツもあまり活かせてない。これがなぁ・・・・・・・・・せっかくテツの世界を描くってのに。でも、ここはあまりコアに掘り下げても、視聴者が引くだけなんで、サジ加減が難しいのは事実なんですけど。それでも、もうちょっと活かして欲しかったかな。今の所、花形&桃山がアニヲタでもテツでもさして支障無しだもんね。時刻表の推理のようなテツならではの本筋に絡むエピソードを、あと2、3は欲しかったなぁ。ってそれを橋本脚本に望むのは酷か。

しか〜〜〜し、橋本脚本ならば、ドラマ『ウォーターボーイズ』の1がそうでしたが、その内容の薄さを演じ手がかなりカバー出来てたように思うんですよ。逆に言うと、この脚本で、しょうむない俳優達が演じてたら、そりゃもう、目も当てられない結果になってたと思うんですよね。ホラー映画っつーのは、監督のセンスに掛かってるけど、コメディってのは俳優のセンスにかなりのウェイトが掛かってるんではないかなぁって思います。それでもやっぱり、連ドラでは脚本が一番の肝だと思うんですが。でも、コメディは俳優の手腕が問われるなぁって。これは演技が上手いとか下手とかよりも、センスなんだろうね。掛け合いの間。コメディ演技は間の取り方1つでガラっと印象が変わるからさ。そういう笑いを取れる間の取り方においては、田中聖塚本高史秋山竜次は抜群に上手かったと思います。ホントこの3人の個人個人も評価出来るけど、3人揃っての間合いは完璧だった。お〜、1話にして素晴らしいではないかと。3人の息はヤケにこなれてる感じがして、本当にこの3人って初共演?って思えるほど。まだ、ドラマの上では、それほど仲良くなっていないという空気を出しつつも、笑いの間としては3人の呼吸は完璧っていう心憎さ。うぇ〜凄いなぁ。この3人のやり取りでだいぶ笑わせて頂きました。逆に言うと、笑ったのは3人の部分だけでしたけどね。(苦笑)だからね、この3人だけで満足して見れるかな〜〜って思えるんですよね。田中、塚本、秋山のトリオを見ていられれば。これからあの3人組が深い友情を築いて行くのかとそれだけでニンマリ。橋本裕志〜〜〜多くを望まないが、そこだけでもしっかりと頼む。(どんだけ上から目線か)

個人個人の評価だと、主役の田中聖はちょっと損な役回りだよね。田中一郎のキャラ紹介を読んだ当初はあまりのウザさに大丈夫か?って心配したんですが、田中君は何とかギリギリ堪えてたと思います。元々、田中一郎が、かなりウザいキャラなんで、1話はちょっと田中一郎個人の部分をくどく描き過ぎたんではないかって。だからテンポ悪く感じた人も多いのかな。田中一郎は主人公とはいえ、他のキャラ(テツ2人・女性キャラ)と絡ませてこそ、その対比で生きてくと思うんですけどね。う〜〜ん、しかし、こう書いてても、田中一郎のキャラが主役のキャラとは思えない。(苦笑)私は、このドラマは田中君が主役を演じるのが時期尚早ってよりも、田中一郎みたいなキャラを主人公にしてしまった事に問題があると思うんですが。田中一郎のキャラって、主人公として見るには辛いもん。設定にあまり個性の無い上に、オマケにウザキャラってね。ちょっと救いが無い。ああいう設定でも、どこか地に足を付けてるというか、軽い見た目に対して、中身のある部分が見え隠れしてたらいいんだけどね。それも描けて無い。田中一郎はこれから成長していくって事なんでしょうが、やっぱ大事な1話でそういう部分も見せなきゃ。主役を魅力的に描けてないのが、一番不味いんだよなぁ。これは田中君が可哀相だったな。そんな役ですが、それでも田中君はきっちりと演じてたように思うの。凄いテンションの役だから、勢いのサジ加減が難しかったと思うんだけどね〜。私は田中一郎を可愛いと思ったよ。これ、田中一郎を可愛いと思えるか思えないかで、評価が全然変わると思うの。あ、これは別に私が田中聖君が好きだからって無理矢理フォローしてる訳では無いですよ〜。(笑)本当にそう思うんだよなぁ。

んで、その主人公・田中一郎よりも格段に美味しい役どころになっていて、しかもドラマの鍵になってしまってるのが、塚本高史演じる花形圭と、ロバート・秋山竜次が演じる桃山誠志。この2人は役どころの美味しさもさることながら、その美味しい役を更にそれ以上に自分の物にしてるっつーか。うわ、すっげ、って普通に感心したわ。そりゃ、この2人が突出して見えちゃうわねぇ。出番もめちゃめちゃ多いし。このドラマ、男3人が肝だな〜とは思ってたけど、ここまでこの2人が中心に出て来るとは思いませんでした。でも、田中一郎のキャラを考えると、3人で行動させた方が中和になっていいと思うので、そこは吉だったかしら。それでも女性キャラが出なさ過ぎだったけどね〜。(苦笑)このロバート秋山を見てて、すげー気を遣って演じてると感じました。なんつーか、なまじコントでオタクキャラを演じているからか、凄く桃山誠志ってキャラに人間らしさを吹き込もうって努力してる感じがしたの。秋山を見て、コントのまんまって意見が凄く多いんですが、私は全く逆に感じたのね。ヲタ臭さは出しつつも、出来るだけ普通に芝居をしようとしてるようにね。秋山は自分のルックスとか考慮して、普通にしててもある程度オタクに見えるって分かってて演じてる感じがしたわ。んで、逆に全くオタクに見えないルックスの塚本高史が・・・・・・・・・凄かった。十分過ぎるほどキモかった。(大笑)も、い〜よ、花形君、ちょ、やり過ぎだよ!って。花形君、可愛いとは思うんですが、出来れば本当に近寄りたくないです。特にテンパった時のキモさがハンパないね。あの「一派、一派か?それとも一味か??」とか止められてるのに「乱れてるぅ〜」って変なセリフが残る所とか、めちゃめちゃリアルだよね。あれ、塚本君のアドリブだったら相当凄い。でも、このドラマは凄くアドリブが多いらしいので、アドリブの可能性大だわ。あと、「引いてる」に対しての「聞いてる」の返しとか鳥肌モノよ。リアル過ぎ。う〜わ〜〜、元々、塚本君は素晴らしい役者だと思ってましたけど、本当に、この人は凄いかもしれん・・・・・・ってビビってしまったぐらい。昔から大ファンでしたが、こんなに頼もしく成長した彼の姿を見れて嬉しいです。もう、殆ど母心。しかし、磯Pは本当に塚本君のこと大好きなんだね。(笑)彼の実力とか、個性を考慮して、一番、最適な役を与えてるんじゃないかって思うわ。というか、単純に磯Pが塚本君の熱烈なファンで、自分が見たい塚本君の役を宛がってるって感じ。そりゃ、塚本ファンのツボにハマりますわよね。え〜私もずっぽりハマりました。そうそう!こんなの見たかった!って。ちゃんと塚本君が類い稀な美形というのを生かしてるのもさすがって感じかしら。その割には2位だけどね。(笑)塚本君、あれだけ美形なのに、普通の役を普通にこなせるのが凄いと思うんですが、せっかく美形なんだから、それを活かさないと勿体無いとも思うのよね。でも、ちょっとカッコいいってだけの役では、彼の特異なルックスが活かせないし。私、ルックスの特異さでは、栗山千明塚本高史もさして変わらないと思うんですよ。イメージ戦略の違いだけで。


女性キャストは殆ど出て来なかったからなぁ〜・・・・実質、来週の2話からが1話って言ってもいいんじゃないかって。1話見て無くても、2話からでも十分ついてけるよ。やっぱ、栗山千明って見てるだけで、お得感があるなぁ。あの特殊なルックス。とにかく目を引くんで、あまり出て来なくても十分に存在感あったね。ありゃ、間違いなく「オレだけのヒロイン」だわ。あとの加藤ローサ平岩紙をがっつり活かせていけば面白くなるんではないかって。き、期待したい・・・・・なぁ。(弱気)


あ〜長くなった。それだけ入れ込んでるんですよ。元々、塚本君の大ファンで、田中坊主も大好物で、お笑い芸人としてのポテンシャルの高さに一目置いてた秋山ですからね。大好きな3人が揃ってるんだから、そりゃ、入れ込むよ。なので、自分の見方はかなりの贔屓目もあるとは自覚しております。しかし、色んな言葉を並べても、結局、「好き」か「嫌い」ですからね。それで言うなら、このドラマは好き。贔屓目、偏り上等ですよ。この3人の演技が大好きなんで、どんな風に転ぼうとも、最後まで見続けますよ。それは1話見て自信持てた。
先に書いたように、ドラマの本編としては、まだ何にも始まってないんだよね。不安要素の方が大きいけども、まだ何にも始まってないという事で、先の見込みが無い事は無い。役者は揃ってる。なので、無理に背伸びしなくても、直球に青春コメディドラマとして描けば、そこそこ面白くなっていくと思うんですよ。テツ分はスパイス程度のそこそこでもいいと思うので。