冬ドラマ。


たまには震災以外の事も。今の状況では何も出来ないんだなとつくづく身に積まされました。祈るしか出来ない。ずっとウソだったんだぜ〜♪

冬ドラマは見る物が何も無いなんて事を書いたんですが、結果としては3本完走しました。しかも3本共すっごく面白くって大満足という。意外と楽しめたクールでした。
まずはデカワンコ。これ始まってから知ったんですが、脚本が伴一彦だったんですね。情報不足でした。これは主役の多部ちゃんが好きなのと脇の個性派オッサン俳優軍団に惹かれまして。結果、大正解。めっちゃくちゃ面白かったです。これは絶対、続編あるよなー。最終回に慰安旅行で蟹食いに行く刑事ドラマなんて前代未聞じゃないか?(笑)終始そのユルさと個性的なキャラクター達と主役のワンコの魅力で楽しませてくれました。もうこんだけ駒揃ってるから一年ぐらい放送出来んじゃね?ぐらいのドラマとしての完成度の高さ。いっそ『相棒』みたいにすればいいじゃないか。『デカワンコ』放送枠作ってもいいんじゃない?ぐらいにさ。たまーにシリアス展開とかも入れーの。ネタ回入れーの。このドラマは何と言っても多部未華子が魅力的でした。可愛くって面白くってもうね。演技もさすがだし。全く女を感じさせないのもいいんだなぁ。今の芸能界で多部ちゃんは希少価値だよー。そんで、シゲさん、コマさん、ヤナさん、キリさん、デーク・・・・じゃないデューク、チャンコさん、ガラさん、ボス・・・・・・と13係の刑事達の愛称がソラで言える程好きになってしまったよ。勿論、田村さんとミッハイルと琴美も大好きだ。何気に渡辺直美の琴美がイイ味出してたよね。あの洋画の吹き替えみたいな演技がなかなか。ところで田口トモロヲ演ずる田村さんは最終回に「どうしてこうなった」状態になってましたが・・・・・・あれは人間不信が解消出来たって事なんだろうか。ミッハイル以外に急に打ち解け過ぎです。あ、ヤナさんのデブ専設定とか最高だよね。そんで琴美じゃないけど、コマさんの格好良さには惚れたわぁ。吹越満、超色っぽかった。何アレ超カッコイイ。冬クールの抱かれたい男ナンバー1確定。で、エロ男爵でない沢村一樹も素敵。そんで大倉孝二は居るだけで楽しかった。アンタ最高。手越裕也も可愛かったなぁ。可愛い顔して突っ張ってるってキャラが確立出来てたもんね。あとデークは反則。(笑)カワイイ!イイ男揃いでウハウハ。次は秋クール辺りで見たいな。あ、でも花粉症の時期か?
スクール!!はどうせ秦建日子だし、つまんないに決まってるわ〜とか思いつつもキャストに惹かれて見たら、何だかエラい大化けした作品になりました。でもね1話はそんなに面白くなかったんだよ。それでもちょっと普通の学校ドラマと違うな〜と思ってリタイアしなかったら回を増す毎に面白くなって行きました。え?ええ?って感じに。特に塚本高史演じる大橋先生の不登校〜復活劇から西島秀俊演じる桐原先生の心境の変化を描いた中盤辺りはかなり良かったんじゃないでしょうか。引き込まれました。これは何てたって江口洋介がひっじょーーーーに良かった。熱血校長なんて薄ら寒いキャラクターになりそうな人物をイイ感じにリアルに、でも、あったかくて真っ直ぐなのが滲み出てて素敵でしたよ、もう。漫画みたいなキャラなのに嘘っぽくならなかったのが良かった。このドラマが面白かったのは江口洋介のお陰と言っても過言で無いかもってぐらいに良かったです。主演男優賞モノ。対立する西島さんの温度差の上手さとか、北乃きいのひたむきさ、コメディエンヌっぷりとかも非常に良かったし、美味しいトコ全部持ってった岸辺一徳も素敵だったわ。何て正しい岸辺一徳の使い方。江口VS西島が江口&西島に変わってく様がワクワクしたなぁ。イイ先生だよねぇ、あそこの小学校の教師達は。んで、何故か小学生よりも可愛かった大橋先生にハートを射抜かれた。さすが塚本君。笑顔がいいんだろうな。あと三浦翔平の現代っ子な体温の低さも良かった。何気にイケメンパラダイスな学校でした。震災の影響で最終回が変則的になったので、集中の仕方が難しかったのと、最終回はちょっと詰め込みすぎかな〜とは思ったけど、良い着地点だったんじゃないでしょうか。これは続編無理だろうけど、このキャストで違う作品見てみたい〜って思える程、それぞれバランスが良かったと思います。ハッピーエンドのように見せかけて何事も簡単に解決しないのが非常に良かったです。とりあえず秦先生ごめんなさい。あと、最近の子役はあまりに出来過ぎててちょっと怖い。もっと荒削りでもいいんじゃまいか。
そしてそしてTAROの塔!こっれは凄かった。凄かった。何かもう感想が「凄かった」で終わりそうな・・・・・むしろそれでいいんじゃないかって思えるぐらいなんですが。圧倒的パワーのある作品でした。ドラマの中で使われてた言葉を使わせて頂くと「べらぼうな」作品だった。この言葉が一番ピッタリだ。もしかしたら、今年の日本ドラマナンバー1の作品かも。まだまだ早いけどね。たった4話なのにその倍ぐらい見たような濃さだったわ。力強いっていうか。あと、とってもエロティックな作品でした。特に太郎と敏子の関係がね。あれはエロかった。キスすらしないのに何であんなにエロいのかね。これはもう松尾スズキが良かったよなぁ。この作品の素敵なエロさは松尾スズキの賜物かもなぁ。とにかく色っぽいんだな。何だろうねぇ、松尾スズキの色気って。文章に出来ないわ。そんで常盤貴子がめちゃんこ良かった!!ほんとイイ〜〜女優さんになったよねぇ。一つ一つの表情とか仕草に釘付けになったわ。この常盤貴子松尾スズキの2人は岡本太郎岡本敏子の関係の危うさとかエロティックさを凄く表現出来てたように思います。2人のシーンが良かった。そんで、これは触れざるを得ない寺島しのぶね。出て来た瞬間に『妖怪!』って思ってしまうぐらいに、芸術に身も心も捧げた人ならざる者って感じでした。強烈に不気味で、でも色気があったなぁ。若い男が落ちてしまうのがすっごい説得力あんだって。その若い男を演じたのが成宮寛貴だったんだけど、彼もほんの僅かの出演で破滅を良く表現してて良かったです。色っぽい。つーか、何気に俳優陣がめっちゃ豪華。西田敏行とか小日向文世とかそんな出番多くないんだけど抜群の存在感だったな。あと岡本太郎岡本かの子っていう非凡な人間に囲まれた普通の人、岡本一平を演じた田辺誠一がこれまたいいんだよねぇ。ちょっと老けメイクには笑いそうになりましたが。(笑)ホント、俳優が皆いいんだよね。やっぱ松尾スズキが良かったなぁ。物真似にならないギリギリの感じ。すっごい研究したんじゃなかろうか。あとさ、かの子を演じた寺島しのぶ松尾スズキもすんごい本人に良く似てるんだよね。特に写真のかの子はそっくりだった。あとさ、若い頃の太郎を演じた濱田岳がべらぼうに良かったです。ああいう俳優さんって日本になかなか居なかったような。いやーこんだけ見事に適材適所な役者陣と、大森寿美男のぐいぐい引き込む脚本と、NHKの演出力が化学反応起こすと、そりゃ「べらぼうな」作品になるのは必然。これは見逃した人には是非見て頂きたい。私は再放送あったら、もう1回録画して一気に見たいかも。そういや、太郎が死んでも、太陽の塔が立っても泣かなかったんだけど、何故か最終回のエンディングで涙がボロボロ出ました。体が熱くなった。やっぱべらぼうだわ。

もう春ドラマは始まりますね。特にコレ!っていうのが無いんだけど、冬ドラマみたいに見始めたら拾い物の作品はあるかも。ただ、ドラマを見たい!って気になかなかなれないんだよね。『TAROの塔』だってすっごい先を楽しみにしてたのに、見るのに時間掛かったもん。自粛ムードっていうのは、「自分達だけが・・・・・」って引け目とかそんなよりも、もっと単純なもので、楽しい気持ちになれないって事なんだよね。早く、心から楽しめるようになりたいです。でも、こういうのって努力してどうこうってもんじゃないし。