Mの悲劇 第3話。

すっかりMの喜劇と呼んじゃった方が良さそうなこのドラマ。
ハセキョーの動機が予想以上に大した事無かった今、このドラマの何を楽しめばいいのかしら?

まず、登場人物の誰かに感情移入しようというのは無茶な話ですな。敢えて感情移入出来るとすれば伊武雅刀になるんだけど・・・雅刀の気持ちになったからってなぁ。
じゃ、隣の家を覗き込む主婦感覚でっつーのもなぁ・・・・いまいちなんだよね。
人の不幸は蜜の味って程、徹底的な復讐じゃないしね。まぁ、ハセキョーの動機があんなんじゃ、そこまでゴロちゃんを追い詰められんわなー。
ハセキョーがもっとヒステリックな女だったらねぇ。不条理な割には、敵に塩を送る(母親の入院費を払う)という理性があるようではダメだこりゃ。

なんちゅーか、中途半端なんですよね。こちとら、最初にキャスティングとコンセプトを知った時点で、イロモノ認定してるからさー。もっと弾けた話になると思ってたんだよね。
やっぱ日9って枠では無理なのかな?でも、ちょっと前にやった『逃亡者』なんかは無茶やってたじゃん。ある意味面白かったよアレ。


キャスト陣が良いだけに勿体無いなぁ。
ゴロちゃんなんて復讐される為に生まれたんじゃないかっつーハマリ役。あんだけ(ヌルいとはいえ)不幸な目に合ってるのに、全く悲壮感が無いのはお見事です。
ハセキョーだって無表情で何考えてるのか分かんない所は復讐者としてピッタリだし。いつの間にか降って湧いた吉岡美穂なんかあの一本調子な感じが全然良い人に見えなくて怪しくていいじゃない。
成宮君は舞台仕込みのリアクション演技(目ぇ剥き過ぎ)で怪しさ爆発だし。蔵之介なんて居るだけで怪しいし。
役者はかなり適材適所なんだよね。

このメンバーなら誰に復讐されてんのか、分かんない作りのが面白かったかな?でも、それじゃ正に『逃亡者』だしなぁ。あれの犯人インフレ化は凄かったけどね。


サスペンス物って難しいね。
毎回、「お!」っと思わせるような仕掛けが無いとヌルく感じちゃうし。
う〜〜〜ん・・・・今のままでは見続けるの厳しそうだなぁ。ハセキョーからゴロちゃんに復讐の攻守交替が始まったとしても、そこに面白さは無いような。かといって、ずっとハセキョーが復讐し続けるのもなぁ。無理あるし。
これからどういう方向に話を持って行こうとしてるのかは気になるけどね。


蔵之介がゴロちゃんに向かって「オレはお前が嫌いだったんだよ」と高笑いする場面を見るまでは見続けようかな。無かったら詐欺だ。