『世にも奇妙な物語'05春の特別編』

「倦怠期特効薬」 ユースケ・サンタマリア/井上和香/田村たがめ
「幻の少年」 黒木瞳/永島敏行
「あなたの物語」 小西真奈美
「美女缶」 妻夫木聡/臼田あさ美
「密告ネット」 鈴木杏

なかなか面白かったです。5話とも良かったんじゃないかな。
映画なんかを集中して観てる時、どうしても先を読もうとしてしまう性質なので、そういう意味でそれほどのめり込まずぼんやりと見ていたからオチに意外性を感じれて良かったです。こんだけドラマや映画が作られている中で、どっかで観た事、聞いた事のある話になっちゃうのは仕方ないんだけど、それほど新鮮味や斬新さの無い話を、演出や話の構成を工夫して面白く見せてましたね。

ユースケの「倦怠期特効薬」の最後のオチが恥ずかしながら全然読めなかったんですよね。今、考えてみたらバレバレなんですけどね。へ〜〜って感心して見れました。田村たがめのブリブリはかなり『キッツー』と思いましたが、オチがあれなら納得も出来ますね。井上和香が演技を頑張ってました。段々、良くなってるよね、彼女。良い話で終わるのかと思ったらあのオチ・・・・あれは『世にも奇妙な物語』の常套手段ですよね。そういう意味でいかにも『世にも〜』的なお話で始まったのは良かったんじゃないかな?オムニバス物って話の順番も大事だよね。
「幻の少年」は『世にも〜』のSPは必ず1本感動作があるんですけど、それがこの1本でした。すっっっごくありふれたお話。『オチも始まって3分で分かったんだけど、これが不覚にもウルウルしてしまいました。そんな感動作でもないのに。主役は黒木瞳だしさぁ。しかし、子供が黒木瞳にママの絵を渡す所で涙が落ちる寸前までウルウルしてしまいました。いや、我慢しなかったら間違いなくボロっといってたね、アレは。そんな大して感動的な話でもないのに、よくある話なのに、あの(仮)親子のシーンで泣くっつーのは『涙脆くなる=老いる』な気がして、物凄く頑張って涙を堪えました。頑張った結果、泣かなかったんですけど、その後、「何やってんだろ・・・・」と物凄く虚しくなりました。ウルウルしてる時点で負けてんだよ。んーでも、お約束だけど、最後の真っ白な紙に絵が浮かぶカットはなかなか良かったですよね。
「あなたの物語」これは脚本が上手かったなぁ。どういう流れで進むかは読めるんだけど、最後のオチも読めるんだけど、そこまでの経緯の1つ1つが面白かったです。小西真奈美は適役だったなぁ。彼女の顔って可愛いんだけど、ちょっと何を考えてるのか分からない感じがするんですよね。表情が無くなるとなんか怖いんですよ。それが活かされてたな〜〜〜演技も上手だしね。彼女だからの怖さはあったと思います。しかし、あの『天花』の藤澤絵麻が出てたのには、つい、笑ってしまったけど。化粧が似合わないですね〜彼女。
「美女缶」お待たせしました妻夫木君登場。野球延長のせいで随分待たされましたですよ。この話も良かったんですけど、「倦怠期特効薬」と弱冠ネタが被ってしまったのが・・・・・・勿体無いんですよ。あれとネタが被らなかったら文句無く面白い作品だったんですけどね。最後のオチというか、ラストシーンが色々と考えられて後を引くのも良かったですし。「倦怠期特効薬」よりもコッチのが話の方が良く出来てて面白かったのになぁ・・・・・ハァ勿体無い。
妻夫木君はあの可愛らしいふんわり髪型をキープ。めっちゃ可愛らしいですわよ。も〜〜これは保存。他の話は消してもこれは保存版。妻夫木観賞って目的では十分満足出来ました。色んな妻夫木君の顔が見れたな〜〜〜私はバカな妄想をしてニヤニヤしてる妻夫木君の笑顔が何よりも好きなのだ。最高にカワエェ。色んな細かな伏線(終わってから、あれ伏線だったんだって気付くような)が上手く織り込まれてる良く練られてた脚本で、妻夫木君も役柄にピッタリで。あ、この話だけ、映像が映画っぽかったんですよね。あと、美術が凝ってたねー。なかなかどの画面にもだわりを感じましたね。私は大好きな作品です。あ〜〜〜〜・・・・なんで「倦怠期特効薬」と一緒にしちゃったんだろうなぁ。本当に勿体無い。
「密告ネット」一番後味の悪いイヤ〜〜な話を最後に持ってきたのが果たして良かったのかどうか・・・・・・これは正に『今』の話ですよね。現代社会が抱えてる病のようなお話。世にも奇妙ではあるけど凄くリアルでもありました。しかし、鈴木杏ちゃんの顔・・・・というかお肌があまりに汚過ぎたのがショックでショックで。それが一番このドラマでショッキングでした。