『最近観た映画』

メモメモ。まだこれ以外に観た物がワンサカ。どんだけ怠惰な生活を送ってたんでしょうか。

『LIMIT OF LOVE 海猿』 ★★

日本以外全部沈没』 ★★

笑う大天使』 ★☆

『ラブコン』 ★★★☆

かもめ食堂』 ★★★★

一度感想を書くとアホみたいに長くなるので、なるだけ寸評という感じでざっと感想を書き連ねてみたいと思います。
それでもボクはやってないはこの前試写で観ました。老若男女問わず色んな人に一度は観て欲しい映画なんですが、一度観たらもう観たくないかも。(苦笑)辛いんだ。色んな意味で辛過ぎるぜこの映画。でも、頭の中の色んな曇りが晴れた気がするなぁ。なんかこの映画を観ただけでちょっと賢くなった気がするよ。ドキュメンタリー的では無いけれど、映画を観てる時の感覚はNHKとかニュース特番の報道スペシャルなんかを見てる気分に近い。で、その感覚で『日本って国はどうしようもないね』と日本の実情を憂いておりました。あまりに不条理過ぎて涙が出ます。こんなん許されんのかいなって。これ、アメリカで上映したんだよね・・・・・・・南京大虐殺などと日本の恥ずべき部分は色々あれど、この映画は日本の『現在』を表してるだけに、ある意味、物凄い日本の恥部を曝け出したような気が。そういう意味では『Shall We Dance?』の周防監督がこの作品を撮った事に意義はあるのかも。もうすぐ陪審員制も導入されるらしいしね。(曖昧)これ観たら、もし万が一自分が陪審員に選ばれても、面倒臭がらずに真摯受け入れようって思いますもの。今の裁判制度のまんまじゃ日本はダメだーって。そういう意味で意義はとてもある。でも、好きな映画かって聞かれると、さて微妙。作品の命題が強過ぎて、その中に居る俳優達も霞んで感じたなぁ。勿論、世界観を壊すようなお粗末な俳優が居ないからこそ作り上げられた世界だけど。この映画を観て誰それの演技がどうのこうのと云う作品では無い感じ。加瀬亮スキーだけど、萌え〜とかそれどころじゃ無かった。可哀想過ぎて。(泣)でも、もう1回言います。この映画、日本人なら一度は観た方がいい。

『LIMIT OF LOVE 海猿は失笑モノでした。正直、この映画が何故あれだけヒットしたのか最初から最後まで全然分かりませんでした。おっかしぃな〜〜・・・・・私の感覚がずれてんのかな。確か、昨年の邦画で一番ヒットしたんだよねぇ?(除く『ゲド戦記』)いや、友人に全然面白くなかったって聞かされてたんで内容にそんな期待はしておりませんでしたが、何か想像以上に肩透かしっていうか、面白みの見付けられない作品だったなぁ。まず、映画『海猿』の続編では全然無いんだよねー。あれは王道でベッタベタながらもそこそこ楽しんで観れたんだけどな〜・・・・・・ま〜それは、いいや。何だろ、ツッコみ所も満載なんだけど、それをツッコんで楽しむって見方も出来ないし、どこで感動していいのかサッパリ分かんないし。これ、それぞれのキャラの心理描写がきっちりと出来てないのが致命的なのでは。最初のウェディングドレスを着たカンナに対して仙崎が急にテンションダダ落ちになった所なんて、何じゃソリャって。(笑)あそことかでももうちょっと丁寧に描いてくれたら、その後の2人のやり取り(っつーかバカップルぷり)も生きたかもしんないけど〜・・・・・・・。あと、あれだね。窮地に立っている恋人を待つ女・・・・・っていうのに加藤あいは力不足でしたね。加藤あい、ホンっとーーーーに綺麗なんだけど、それだけなんだよなぁ。佐藤隆太君の役が役柄も行動もお約束過ぎてコントみたいでした。でも、伊藤英明は何と言うか、他に居ないポジションを確立したなぁって。あと、時任三郎はとても仕事が楽チンそうだったなぁ。

日本以外全部沈没。ま、これはタイトルからしてB級、C級映画だってのが歴然としてるんで、そういう姿勢で観ればそこそこ楽しんで観れます。しかし、『笑う大天使』にしてもこの映画にしても日本語の上手い外タレってのは希少価値なのかな〜?鬼のように出てくる外タレがあまりに日本語下手くそで(下手くそでもいい設定なんだけど)演技も下手くそで、しかも安っぽいので、映画の安っぽさに拍車を掛けてる感じではありました。でも、安っぽいながらに話の筋立てはなかなか面白いんで、まぁ見れるかなぁ・・・・っと。でも、これを映画館で金払って観たら、ちょっと腹立つかも。(苦笑)

笑う大天使は・・・・・・・・・・・アチャーって。久し振りに本気でアチャーって思いました。この原作は大好きなんですけど、あの面白い原作をよくもまぁ、ここまでつまんない映画に出来たなぁって。なんか怒りも湧いて来なかった。(苦笑)原作ヲタとして言わせて頂くと、配役では上野樹里の史緒さんはなかなかハマってました。関西弁になっててもそれはそれでOK。和音さんはイメージがまるで違うかった〜一番好きなキャラなのに残念。柚子さんは別のお嬢様役で出てた佐津川愛美の方がイメージが合ってるように思うんだけどなぁ。んで、和臣様と俊介さんは逆だよな〜〜って。俊介さんを伊勢谷友介がやったらピッタリなのに。で、松尾敏伸君はどっちかって言うと和臣様な雰囲気だし。松尾君が和臣殿下だと年齢が違い過ぎるけど〜〜〜・・・・・・・・ってまぁ、そんな原作ヲタの戯言などどうでもいいし、実際、配役云々とか言えるレベルの映画ではないのです。これ、マンガ原作の映画化がどうのってよりも何よりも、映画になってない。(笑)話が無茶苦茶に飛び捲くってるし、最低限の説明描写も成されてないんで、訳が分からない。本当にアチャーって感じ。で、メチャクチャなのに妙に無駄な戦闘シーンだけ力を入れてあるのがもう恥ずかしくって恥ずかしくって・・・・・。新人の監督さん?今度は映画を撮って下さい。次があるか分からんですが。これは久々に酷いな〜って思った映画だったわ。

んで打って変わって同じようにマンガ原作の『ラブコン』はかーなり好評価なんですよね。これは原作読んだ事ないんですが。原作の内容は電車の吊り広告で見た事ある程度の認識だったけど、これはかな〜〜り好感度高い印象の良い映画でしたね〜〜。演出がマンガ原作だから当然マンガっぽいんだけど、これが全然お寒くなくってね。ホントにギリギリの線なんだけど、凄く面白く可愛らしく出来てましたね〜〜。これは監督の力量も大きいと思うけど、キャスティングがかなりハマってたのも大きいよぁ。主役の藤澤恵麻小池徹平が可愛いから成り立つんだよな〜って。他のキャスティングも良かったです。谷原章介(結婚おめでとう)のキャラなんてギリギリだよね。(笑)一歩間違えるとめちゃめちゃ寒くなっちゃうのが、監督の演出と俳優の力量のおかげで、ギリギリで留めてあって、そのギリギリ感がクセになる感じ。これはいい作品だと思います。オススメ。小池徹平君はあまりに可愛過ぎて私の守備範囲外な方なんですが、映画観てる時は可愛いニャ〜っとキュン死v出来ましたし。何と言っても藤澤恵麻!この映画は彼女に尽きるって言ってもいいんじゃないかっていうぐらい。彼女の一生懸命な演技とキャラクターで映画の魅力を何倍にも増してるんじゃないかと。この映画観て彼女の見方が全然変わりました。かの悪名高い『天花』はもう亡き物としてもいいんでないかい?

かもめ食堂はもう今更私があれこれ語る必要が無いぐらい良い作品で通ってますもんね。物凄く期待して観てもその期待を全く裏切られないって凄いなぁ。小林聡美片桐はいりもたいまさこというこのメンツだけで心惹かれた方。そういう人の期待するまんまの世界がありますもんね。期待以上はあっても期待以下って事は殆ど無いんじゃないかな。とても気持ちのいい映画でした。フィンランドのロケーションが最高にいい。その素晴らしいロケーションを惜しげなく綺麗に撮ってるのも素敵です。風景の撮り方でも監督のセンスの良さを感じますね〜。ストーリーも何も起こらないようでいて、少しずつ繋がっていて、そこに無理が全然無くて。脚本の上手さも感じました。ただ、一つ気になったのが主人公の小林聡美がちょっとだけ無機質な感じがしたかな〜。もうちょっと面白みがあるか、若しくは温かみがあった方が良かったかも。でも、不満点はそのぐらいかしら。それにしてもこの映画はもたいまさこを120%活かして作ってますね。ビバ!もたいまさこ!!