最近観た映画。

新旧入り乱れております。溜め過ぎててどれに触れればいいのか。

『バーディ』 ★★★★☆

サイドカーに犬』 ★★★

大日本人』 ★

カフカ 田舎医者』 ?????

七人の侍』 ★★★★★

魍魎の匣』 ★★

陰日向に咲く』 ★★☆

アイ・アム・レジェンド』 ★★★☆

once ダブリンの街角で』 ★★★★☆


うーん、全部に細かく触れていられないので、ざっくりと。七人の侍は長いです。上映時間は3時間?もっとあったかな。まぁ、とにかく観てない人はいっぺん観てみろってしか言えない。と今更、黒澤作品を観ている私が偉そうに言ってみます。まー観てみなって。★5つですハイ。最高評価しか出来ません。モノクロを知り尽くした美しい影のコントラストに感服。痛快娯楽活劇に血が滾ります。でも、その分、ラストのあっさり感が逆に次に繋がるというか、何度も観たくなるというか。もう一回観ると、より7人の侍に愛情が湧くように作られてるんだね。でも、ああいう思い切った描き方ってなかなか出来ないと思うわ。巨匠だとか世界のクロサワだ〜ミフネだ〜とかどうでもいい。単純に面白いから興味がある人は是非観て下さい。一気に観れますよ。カフカ 田舎医者』は『頭山』でアカデミー賞のアニメ部門にノミネートされた山村浩二の作品。表題作品の他にも彼の短編を何本かあり一緒に観ました。『頭山』も。凄い独特の世界観でぐーるぐる動くアニメはすげ〜!!でもアニメの絵こえぇ!って感心はしましたが、私には難し過ぎました。なんのこっちゃサッパリ。だから評価出来ません。(苦笑)すっごいアッチコッチの国で賞取って評価されまくってる映画なんだけどね〜〜何が言いたいのか全く意味分からん。あーこういう事が言いたい作品なんだ〜〜っていうのが私には1ミリも分かりませんでした。きっと私がアホなのです。あ、そういや、この作品で金原ひとみが声優してたんですが、全く違和感無く、エンドロールで気付いて驚きました。多彩やねぇ。なんのこっちゃサッパリでしたが、金払って観て損した気分に全くならなかったので良かったのかなー?でも私なんぞにこの映画の良さは分からないわ。あ、絵も良かったけど題字やエンドロールの字も凄く良かったわ。物凄く金になる字だ。(表現が汚い)この山村浩二って人、殆ど一人で作品作ってるんだよねぇ。すげぇ。
『バーディ』。これは前から観たかったんだけどTSUTAYAになくって、友人が見せてくれました。ありがとう。青春映画の佳作です。若い頃のニコラス・ケイジに、30代世代にはちょいと懐かしいマシュー・モディン。この2人の青年の苦くて惨めだけど固い絆で結ばれた友情を描いた切ない青春物語。ベトナム戦争の心の傷が絡んでくるシリアスで重いストーリーなんだけど、映画の持つ空気は至って清浄でどこか明るく、それが逆に切なさを増すというか尾を引くんだよね。主役2人の演技がシンプルで実にいい。あまりネタバレしたくないけど、あっと言う瞬間があって、そこで益々この映画を好きになれると思います。うん、実に気持ちの良い映画。サイドカーに犬はドラマ『斉藤さん』でも良い演技しているミムラがここでも良いアクセントになってました。そのミムラの子供時代が主な話で、その子供の目線で話が進んで行きます。子供の父親が古田新太でその愛人が竹内結子。まずこの意外な組み合わせに惹かれたんだけどね〜。うーん、どうだろう?雰囲気は良いんだけど、ちょっとパンチが弱いっていうか。言いたい事、描きたい事は分かるんだけど〜・・・・・うーん。苦味が足りないのかな。えぐ味?あと、竹内結子の女優としての評価を上げる為に作られた感をちょいと感じましたな。ナナメ目線でごめんなさい。
賛否両論?なのかな〜大日本人は。私はアリかナシかで言うと完全にナシ。全く楽しめなかったです。ずーっと退屈で退屈で。拾い物だったのはUAが演技が上手いって事ぐらい?これね〜〜まず、題材が難し過ぎると思うのね。初監督で作るような作品じゃないんだよなぁ。でも、ダウンタウン松本人志が初めてメガホンを握るとなると、どうしてもこういう極端な作品にならざるを得ないのかなぁ。きっと普通の作品作ったら「ダウンタウン松本なのにフッツー」って言われちゃうもんね。でも、映画と呼べるのかすら怪しい作品になるぐらいなら普通の作品を普通に作れば良かったと思うわ。これ、コントとも呼べないかも。笑えないから。それにしてもゲーム画面見てるみたいなCGとかさ、何とかならんかったのかな。色々とやっすい感じがした。魍魎の匣・・・・・・・前回の『姑獲鳥の夏』もこの映画も漢字変換出来ないのでコピペしてこないといけないので大変面倒臭い。何とかならんのか。っつーのはさておき、『姑獲鳥の夏』がいまいちだったのに続編が作れた事がまず凄いな〜っと。これも豪華キャストの成せる業か。しかし、やっぱり面白くなかった。前回よりも話は分かり易くなってたかもしんないけど、その話の筋がなんつーか、拍子抜けっつーのか、どうでもいいっつのか。全部長ゼリフで説明してくれるんだけど、途中で面倒臭くなってくるんだよね。奇奇怪怪な猟奇事件の話なのに、肝心の人間の狂気が描かれてない。だから中身がスッカスカに感じるんだわ〜。豪華キャストは無駄遣いっつーのか、どれもこれもボソボソ声でセリフが聞こえ難い。おまけに阿部寛は滑舌悪くて何言ってるか分かんない。それで長ゼリフだもん、面倒臭くもなるさ。あと、この監督、女優さんを綺麗に撮れないのか?黒木瞳が可哀相なぐらいに老けて見えました。他の女優も綺麗じゃなかったなぁ。こういう話こそ、絵作りに拘って欲しかったけど、上海でロケしたっていう、昭和初期の町並みだけが綺麗でした。このシリーズ、まだ続編作るのなら今度こそ観ないぞ。(笑)
ハリウッド超大作から2本。トランスフォーマーアイ・アム・レジェンドの二作品には共通点がある。これは予告やCMでは映画の内容が分からないっていう。いやむしろ、本当の内容と異なる作品と勘違いし易いように作られてるというか。その辺が、実に広告の巧妙な罠で。 トランスフォーマーは元々、日本のアニメが原作で、私が知る限りでは車や電車などの乗り物系がヒーローロボットに変形するっていう内容だったかと。(電車は変身しないかもしんない)で、ハリウッド版は全く違う作品になってて・・・・・と噂を聞き、そして予告を観た感じでは、機械がロボットに変形するって要素だけを使ったSF作品で、その変形した機械が人を襲うっていうパニック映画的内容だと思ってました。全然、ヒーロー物じゃなくなったんだって。ところがどっこい、蓋を開けてみたらこの映画、原作通りにヒーロー物だったんですよ。うそーん。ちゃんと『トランスフォーマー』だったんですよ。ならそうやって売りゃいいじゃん!って思うんだけど〜〜まぁ、ああいう広告になったの分からないでもないっていうか。だってそのヒーローのCGが全然カッコ良くないんだよね。(苦笑)悪役と区別が付かないぐらい何かグロい。んで、何もかもが唐突。ヒーローもいきなり現れます。さっすが、マイケル・ベイ・・・・・・・相変わらずストーリーなんてあったもんじゃない。まぁ、この手の映画は内容なくってもスカっとすればいいんだけど、それもな〜い。妙にヒーローアニメ部分が残ってて正義がどうのとかかったるいったら。ほんで、再三言ってるけどその正義のミカタの変形ロボがキモい。うーん、にんともかんとも。んで、アイ・アム・レジェンド。こっちのが、映画の内容を誤解してる人多いかもしんない。今になって思えば、テレビでジャンジャン流してた1分のCMは巧妙だったなぁ。あのCMからこの映画の内容は想像付かないだろうなぁ。そのCMだけを観て、きっとこういう内容なんだ〜面白そう〜〜って想像を膨らませてるそこのアナタ。ガックリ来ない為にも、映画館で泣きをみない為にも、この作品がリメイク映画で、そのリメイクされた映画の内容がどういうものなのかは軽く調べておいた方が良いかもしんない。こういった内容なのかって踏まえた上で観ると良く出来てる映画だと思います。たった一人取り残された男の孤独もちゃんと描かれてるし、話の展開に無理がない。(訳でもないけど、まぁ許容範囲)フラッシュバック的に何故世界が変わってしまったのかが明らかになっていくのにも引き付けられたし。あと暗い内容が、ウィル・スミスの彼本来が持つキャラクターのおかげで全体的に重くなっていなかったのも良かったです。それでも重いのはズンと重いんですけど、ウィル・スミスが可哀相なんですけども。まぁ、ハラハラしましたわ。前半の物凄い緊張感と孤独を維持したまんまで最後まで迎えられたらもっと評価は高かったんだろうけどね〜〜ちょっと惜しかった。でも面白かった。でも、私はこの映画の内容をある程度知っていたんで楽しめたけども、違う想像で行くと肩透かしor面食らうかも。あの1分CM、ものすっごい興味惹かれる作り方だったけど、ああいうイメージ操作は良くないよなぁ。うーん。
図鑑に載ってない虫。脚本・監督・三木聡作品。三木聡の作品は大抵観てますが、これはダメだった〜全然乗れなかった。主役の伊勢谷友介がコメディに向いてないのが結構致命的。菊地凛子は意外とコメディエンヌでした。ちゃんと笑いの間を分かってる感じ。三木聡の作品って掴みで乗れなかったら、最後までまーーったく乗れないまんま終わっちゃうんだよね。だって小ネタがしょうむな過ぎるし。(笑)素で観たらちっとも面白くないもん。それを乗せてくれる波がこの作品には無かったなぁ。松尾スズキとか岩松了とかふせえりとか個性の強過ぎるキャラも、お腹一杯に感じちゃって。

あ〜〜あんまり溜めたらいけませんね。自分でも何言ってるか分かんなくなってきました。最近観た映画の中では『once ダブリンの街角で』がすっごい良くってオススメなんだけど、それはまた後にしますわ。あ、『陰日向に咲く』は公開までに感想アップしますって、あと2日しかない。(汗)