世界フィギュアスケート選手権 2010 男子FP

改めて、高橋大輔金メダルおめでとうございます。なんかね、もう出来過ぎで未だに信じられないぐらいなんですよ。だって、記念すべき世界選手権100回目の大会で、イタリア・トリノの地で、イタリアの巨匠フェデリコ・フェリーニ監督映画『道』というプログラムで大トリを滑って、大喝采&スタオベ演技でぶっちぎりの優勝ですよ。おまけに4回転フリップに挑んで、回転不足のダウングレードだけど、きっちり着氷して、4回転に拘り続けた男の意地も見せてくれて。それ以外は完璧の演技でショート&フリーどちらも1位の完全制覇なんてさ。これは出来過ぎてると言いたくもなるよ。(笑)フィギュアの神様はいたんだねぇ。ダイスケに微笑んでくれたよ。五輪の金・銀のメダリスト不在の大会で本人は満足してないようですが、五輪後すぐの世界大会であの演技が出来るというのは、もう、そんな次元の話ではなく、誰も到達出来ない地点に立ってるんじゃないかと思えるほど。いや、もう素晴らしかったよ。私があーだこーだ言わなくてもあの演技見たら誰もが素晴らしいと分かるもん。言葉は要らないや。おめでとう、高橋大輔。そうそう、ジュベールがねぇ。ショートの時だったかな?高橋大輔が完璧な滑りをした後もニコニコ笑顔だったのが、そして滑り終えた後に高橋に笑顔で握手を求めに行ってたのが印象的だったなぁ。世界の名立たる選手もこの高橋大輔の金メダルは納得でしょうね。

しかし、早朝の生放送は平日仕事の身には辛かったわぁ〜。(笑)その日は仕事帰りに映画『シャーロック・ホームズ』を観たんだけど、ちょっと途中眠くなったもん。面白かったんだけど。本当は仕事に差し支えるの困るから、目覚ましを合わせなかったんだよね。でも、起きちゃった。起きたのが丁度、アダム・リッポンの採点の時で、次がADSLというタイミング。我ながら素晴らしい。ADSLより前の選手は録画でまた見たんですが、もう1回全部見ちゃったよ。いや〜〜〜アドリアン・シュルタイス。早朝に最も相応しくないあの異世界観。お陰で眠気が一気に吹っ飛んじゃいました。あれ見て二度寝とか絶対無理だからね。寝たらそのままあの世に逝きそうで。相変わらず悪魔に魂売ったのか?と思うような軸ぶれ頭ブルブルでもクリーンに着氷の謎のジャンプとか、時が歪んだかのような謎のステップとか、意外に綺麗な謎じゃないスピンとか、見どころ満載でお送りしてくれました。最後の雄叫びも逆に当り前になってしまうおかしさ。他の人、何で最後叫ばないの?ぐらいになってる自分が怖いですよ。ADSLの見過ぎか。中毒性あるんだよなぁ。あ、そうだ、ちゃんと4回転飛んでたよ。また、忘れるとこだった。(笑)フィギュアに新しい擬音『ぬるぬる』滑るをもたらした彼の偉業(?)を称えたい。ADSLの後はKVDPことケビン・バン・デル・ペレン登場。長ぇーよ、その名前。骨の人と言った方が多くの人に伝わるんじゃないでしょうか?彼が凄い事をやってくれました!4-3-3の3連続コンボ!史上初の鬼コンボを27歳のバンデルペレンがやってのけてくれた!もうね!このジャンプ見た時の興奮はハンパなかったね。早朝なのに絶叫しちゃって近所迷惑もいいとこ。(笑)録画でもう1回見た時でもやっぱり「すげぇええええ!」って叫んじゃったもん。フィニッシュ後の「やったよ!俺、跳んだよ!」的な自分でも信じられないって表情が印象的だったなぁ。そんなバンデルペレンと対照的にコーチがやたら冷静なのも笑ったわ。ADSLの可愛い萌えコーチの後だけに余計にね。萌えコーチと言えば、ジュベールのコーチも可愛いんですよ。27歳であのジャンプが出来るバンデルペレンを見たら、まだまだ高橋大輔はジャンプでも進化出来るんじゃないか〜?って。ソチも行けるんじゃないか〜って。すっごい希望を与えてくれました。世界選手権男子フリーの影のMVPはケビン・ベン・デル・ペレンだね。
最終グループは私の大のお気に入りであるジェレミー・アボットから。ジャンプの失敗があったけど、それ以外は良い出来だったんじゃないかな〜。相変わらず綺麗なスケーティングだなぁ。でも、綺麗だけじゃなく飽きさせない表現力も素敵。このプロ凄く好きだ。しかし、まさかのダブルアクセルの転倒がなぁ。それでも5位に入ったのでエキシビジョンでアボットを見れるのは嬉しい。あ、そういや、ADSLも今回9位だっけ?どんどん順位が上がって来てますよ。そのうち彼のエキジビジョンが見れる日が来るのか・・・・・・・・・・・?と思うと色んな意味で身震いします。小塚崇彦は残念だったけど、この経験は彼にとっては凄くいいんじゃないかな?世界のメダルが現実的に手が届きそうな位置での演技。本人も無自覚に相当なプレッシャーを感じたんじゃないかな。そのプレッシャーを経験出来たのは何にも変え難い価値があったんじゃないかって。ここでまた小塚君は一皮も二皮も剥けると思うなぁ。小塚君はあまり同じ失敗を繰り返さない印象なので余計にね。高橋の金メダルが確定した時に小塚君の顔が映ったんだけど、複雑だけど良い表情でねぇ・・・・・・。その顔見たら、次の世界王者は小塚崇彦というのも十分有り得るなぁって思いました。ブライアン・ジュベールはまず2回の4回転を決めた事を称えたい。クワド2回なんてハイリスクノーリターンっていってもいいぐらいに、大変な事の割に採点的には高得点貰えないのに、そこを敢えて挑んで来るのがジュベールジュベールたる所以かなぁ。この世界選手権を見て、ジュベールは得点とか順位に関係ない位置で思いきり自分らしく楽しんでたなぁって。吹っ切れた感じで。それがお客さんにも伝わってて、凄く盛り上がってましたね。得点だけが価値じゃないよなぁ。ジュベールには本当にありがとうを言いたいよ。そして、そんなジュベールがまだまだ現役続行で居てくれるのは嬉しいなぁ。4回転のルッツに挑戦するんだって?そういうジュベールが大好きだ!あーこの大会にジュベールが出て本人が満足出来る滑りをしてくれたのが何より嬉しいです。あとは、パトリック・チャン・・・・・・・・・・・・・結局「加点盛られ過ぎじゃね?」って思ったわ。(苦笑)パトリック・チャンの得点の異様な高さはノーミスでないと納得出来ないんだねぇ。あんだけジャンプのミスしてジュベールより上とは・・・・・・・・・・・うーん、やっぱり今回もパトリック・チャンで変な感じになるなぁ。それでも男子はマシな方なんだけどね。実際、チャンはステップとか上手いの分かるし、滑りが綺麗なのは十分納得出来るんだけどさ。あと、4位のミハル・ブレジナはもっと攻めて欲しかったかなぁ。オラオラなブレジナらしくないというか、なんか小さくまとまりやがってって感じでちょっと残念でした。あのお手軽構成だったら、女子の真央ちゃんのが上じゃないか?(苦笑)でも、綺麗にまとめる事も大事か。まだまだ若いしね、ブレジナ。他で印象的だったのは、サミュエル・コンテスティかな。地元イタリアの選手なんだけど、彼が出て来ると氷の上がぱっと華やぐ感じで、こう陽気なラテンの空気になるというか。ステップがすごーく素敵で、最後まで点数を取りに行く攻めの構成もカッコ良かった。まだまだ頑張って欲しいなぁ、コンテ。あの人の明るい感じ大好きだ。あと、デニス・テン君はちょっとゆっくり休んで欲しい。ケガしないうちに。

いや〜〜良い大会だった。どの選手も比較的ミスが少なかったからかな?五輪はもう胃が痛かったもんね。ジュベールの『Rise』と高橋大輔の『道』、もう1回見ようっと。