『宇宙ショーへようこそ』

主題歌があのスーザン・ボイルに決定したそうですが、試写では違う曲でした。ある意味プレミア。(笑)

宇宙ショーへようこそ』 ★★★☆

これはなぁ・・・・・・・・・・・良い作品なんだけど、それよりも「勿体無い」って言葉の方が先に来るんだなぁ。ホント、勿体無い。もうちょっとでアニメ史上に何十年も名を残すような名作になり得たかもしれんのに。惜しい・・・・・・・実に惜しい。テーマとか設定とか凄くいいのになぁ〜惜しいんだよなぁ〜。
まず、あまりアニメに詳しくない私がこの映画を観ようと思ったきっかけは、ベネチア国際映画祭に公式上映された作品だって事なんですね。あ、コンペじゃないですよ。子ども映画部門です。そしてこの予告観てヤラれたんだ〜。

Welcome to THE SPACE SHOW Trailer

これはテンション上がる予告でしょ〜?この予告観て一気に映画を観たくなって、試写まで応募したんですけどね。いや〜良く出来た予告だ。で、本編ですがねぇ・・・・・・・・・・ちょっと長いんだよなぁ。あの内容で2時間16分は長過ぎるんじゃないかな?特にここが要らない!必要ない!みたいなバッサリ要らないシーンがある訳じゃないんだけど、全体的に考えると疾走感がないんだよなぁ。テンポが悪いんだ。アニメは凄く動きがあってスピード感があるのにね。そこらのズレがなぁ。多分、宇宙冒険の部分って監督のこだわりシーン満載だったとは思うんだけど、そこをもうちょっと堪えて省いて欲しかったな。絵的には素晴らしいんだけどさぁ。冒頭の子供達の田舎でのシーンがゆったりと長めに描かれてるのは良かったと思うけどね。あれが後で利くんだな。あの田舎のシーンはいい。それと、凄くテーマがはっきりしてる映画なんですが、そこをセリフで説明し過ぎなのが気になった。あれだけ絵で見せられるなら、キャラクターがわざわざ言葉にせずとも伝えられると思うんだよね。子供向けに分かり易く作ってるから仕方ないのかな?と思えなくもないんだけど、その割には、肝心な部分が説明不足なんだよね。争いの引き金になる『ズガーン』についても、その本質が曖昧なので、何でそんな宇宙を巻き込む大規模な争いになるのかイマイチよく分からない。本当に説明が必要な宇宙の世界観に付いての書き込みがちと曖昧なんだなぁ。絵の凄さだけで表現・・・・・・というには、ちょっと無理がある。伝わる部分では台詞説明が多いし、分かり難い部分での説明がないので、ちょっとストレスでしたね。
まぁ、期待値が物凄く高かったので、苦言も多くなっちゃうんだけど、久し振りにアニメ映画を観てワクワクした気分になれました。先に書いたように宇宙の描写は素晴らしいし。画面観てるだけで幸せな気持ちになれましたね。それとメインの子供達のキャラクターと5人の関係のバランスが凄く良い。宇宙人のキャラクターも魅力的だしね。犬型宇宙人・ポチがいい加減なヤツだったり、カッコ良くなったりと色んな面を持ち合わせてて面白いし、インクちゃんが超超カワイイし。だから、まぁ、キャラクターを見てるだけでも楽しかったです。5人の子供達の中のそれぞれの力関係とか感情の持ち方とかも垣間見えてね。その辺の描写は丁寧だったなぁ。あと、なんつっても宇宙のシーンは、こんな世界に行ってみたい!って子供も大人もワクワク出来る事間違いなしですよ。ここは映画館のスクリーンで堪能して欲しいなぁ。あの宇宙を見る為だけに映画館に足を運ぶ価値は十分あるんじゃないかな。

何だかんだ言っても凄く楽しめました。ここ最近、大人も子供も楽しめるオリジナル長編アニメってなかったように思うので、こういう作品が作られた事は凄く嬉しいです。そうそう、変に格式ばってないというか、アニメなのに、実写っぽくとか、そういう感じでなく、アニメらしいアニメの絵なのも良かったです。色んなアニメへのオマージュっぽい演出も面白かったなぁ。この監督は相当アニメが好きなんだろうな。そして、ちゃんとしたプロの声優さんが声を当ててた事もポイント高し。あまり声優に詳しくない私でも知ってるような有名な声優さんが出て来ます。バイキンマンの人とかさ。やっぱりアニメはちゃんとアニメ声優の人でないとね〜。
気になった人は、テレビで冒頭22分をノーカットで流すという新しい試みをするようなのでチェックしてみて下さい。見れる環境がかなり限られてるのが残念ですけどね。冒頭22分でがっちり心掴まれると思いますよ。


劇場アニメ『宇宙ショーへようこそ』、劇場公開前に本編冒頭を地上波で放送 (引用元:マイコミジャーナル
http://journal.mycom.co.jp/news/2010/06/04/023/?rt=na

アニメ界で注目の実力派クリエイター・舛成孝二氏の劇場初監督作品となる劇場アニメ『宇宙ショーへようこそ』。2010年6月26日の公開を控える本作だが、その作品本編がテレビ地上波にて、一部先行放送されることが決定した。
劇場アニメ『宇宙ショーへようこそ』の冒頭部分が地上波にて先行公開放送されるのは、田舎の村に住む主人公の小学生5人が、ひょんなことから宇宙へ旅立つまでの、作品の導入部分となる22分。劇場公開前に本編が地上波で放送される時間としては史上最長となる。放送は、2010年6月13日(日)の24時00分から、TOKYO MXにて行われる。
なお、今回の企画について、映画の配給を行うアニプレックスの勝股英夫氏とTOKYO MXの本間雅之氏は、下記のようにコメントしている。
なお、6月20日(日)の24時00分からは、公開記念特別番組【祝公開! メイキング・オブ「宇宙ショーへようこそ」!】が放送されるので、こちらも注目しておきたい(6月23日(水)と6月30日(水)に再放送あり)。また、CS放送アニマックスのオリジナル番組『創ったヒト』内でも公開直後に本編冒頭22分を放送予定となっている(6月26日 (土) 23時00分〜 / 6月27日 (日) 20時00分〜)