『救命病棟24時』第5話。

今回の話は今までに比べて格段に面白く見れました。全然、恋人同士に見えなかった小島(松嶋)と加賀(石黒)も良い雰囲気に見えたし。石黒賢の容体が安定したと知った時のホッと微笑む松嶋菜々子の表情はなかなか良かったと思います。
それとこのドラマの一番の持ち味である群像劇としてドラマが成立してたように思うんですね。両エースの出番が抑え目なだけで、随分と見易くなるなぁ。あ、片方のエースはトップクレジットの割にはあんまり登場してないけど。

今回のテーマは『父と子』でしたね。もう、『救命』は置いとけって話だな。へーへー分かりました。
京野ことみと渡辺哲親子と小栗旬川岡大次郎平田満親子の2つのエピソードが並行して進んでいくのですが、両方共、コミュニュケーション不足からくる親子の擦れ違いという良くある話だったんだけど、丁寧に描かれてなかなかでしたね。あと、話を進める中心人物達(京野、小栗、川岡、渡辺、平田、深浦)が皆、しっかりとした演技が出来る人達で、感情移入し易かったのも良。

特に渡辺哲はキャラ勝ち。(笑)
あのオッサンが一生懸命、炊き出しをしてる姿なんて、見てるだけでウルウルしましたよ。あそこだけドキュメントみたいでしたよ。災害時にいそうでしょ?あんなオッサン。
で、京野ことみも良かったね〜〜彼女の泣きの演技は絶品だと思うわ。前は何とも思わなかったんだけど、最近の彼女はとても魅力的です。『大奥』も良かったよね。
で、我らが(勝手に)小栗旬様はカーッコ良いやら可愛いやら。小栗君はどんなに不良な役をしようとも立ち姿が綺麗だから上品になりますね。

中越地震の時に話題になった『災害伝言ダイヤル』を上手く使っていたのもかなり好印象。あの電話のシーンはジンときました。あれ公衆電話だから余計にいいんですよね、きっと。
京野と渡辺親子が別れる時に父親が「みっともない事言ってるから、伝言ダイヤルは聞くな」と言った時、京野はもうその伝言を聞いた後だったのに「うん。聞かない」と返事しました。
あれはあの照れ屋なガンコ親父に対する親孝行なんでしょうね。いいじゃないか。
でも、「聞いたよ」と言って慌てふためく親父もちょっと見たかったかも。(笑)

そして河野親子のエピソード。
コチラの親子は男3人似てないようで似た者同士で面白かったです。
兄にコンプレックスを持ってるぶっきらぼうだけど根は優しい弟と、優等生だけど時に非情な兄という正反対な2人が一緒にガンコ者の父親の体を気遣って説得する姿は微笑ましかった。その前に小栗君が京野ことみに言った「親父が死んだらオレはきっと泣くと思う」ってセリフが凄く利いてましたしね。
河野兄弟はどっちもぶっきらぼうなんだよね。優等生な兄の方が、実は言葉足らずで父親の体を心配してる事を言葉に出来なかったというのも面白い。
残念なのは平田満&深浦加奈子が東京から離れてしまう事。
どっちの俳優さんも好きなだけに残念。深浦加奈子の看護婦さんは「どこが」って説明し難いんだけど、凄く良かったのになぁ。

今回は素直に楽しめました。
さて、来週は・・・・・・・・凄く嫌な予感がするんですけど。