『隣人13号』

隣人13号』 ★★★☆
製作国:日本 公開年:2005 配給:メディア・スーツ 上映時間:115分
原作:井上三太 監督:井上靖雄 脚本:門肇
出演:中村獅童/小栗旬/新井浩文/吉村由美/石井智也/松本実/劇団ひとり/村田充/三池崇史/他

始めに言っておきます。私は井上三太の漫画は好きじゃありません。特にこの『隣人13号』は内容的に嫌いなんですよ。ツレが買ったので読んだんですが、不快感しか感じなかったなぁ。これを面白いって思う感覚は分かるんだけど、私には合わなかったわ。イジメものって生理的に合わないんですよ。特にこれのイジメは強烈だったからなぁ。バイオレンスなのは決して嫌いじゃないんだけどね。弱い者を集団で虐めるっていうのがダメなんだな。嫌いなんだけど、何故か3巻だけ家にあるんだよなぁ。まーそんな感じで、この映画は超苦手ジャンルなのですが、これが面白かったんだ。私がこの手の話が平気な性質だったら、もっと★ポイント高いと思います。苦手なのは苦手に変わりないので。
まぁ、そんな理由で映画館に観に行かなかったんですが、それでもレンタルになったその日に借りました。何故かって、それは小栗君が出てるからですよ。当然。小栗君出てなかったら、この映画観てませんです。えーそりゃもう。まーでも、小栗君以外のキャストも好きなんですよね。中村獅童新井浩文石井智也ってキラキラ感はゼロですが。(笑)んで、心配だったパパパパフィー吉村由美が物凄いハマり役で。一番ハマってたんじゃなかな?(笑)彼女、本当に初めての演技?ってぐらい堂に入った演技でしたよ。
どのキャラクターも現実に居そうな、でもちょっと変な感じが面白かったです。松本実の死神もキモいのに可愛くて良かったなー。面白い人だねー松本実。石井君のキャラは凄くリアルで出てくるだけで笑えました。小栗君の村崎十三との部屋での会話の間とかリアル過ぎて。あの空気耐えられないよー。(苦笑)この映画、キャラクターが面白くって、キャストが皆、ドンピシャにハマってて良かったですね。映画では珍しい小栗旬中村獅童の二人一役に違和感が無かったのも成功だろうなぁ。これは監督の演出の巧さだと思います。この井上靖雄って人はこれが映画初監督?うーん凄い巧い人だと思いますね。小栗君は相変わらず良い演技してます。ホンットにブレないね小栗旬は。こんだけ、映画毎にキャラクターを変えれる人って若手や中堅やベテランを含めてもなかなか居ないと思うんだよね。獅童さんは逆にそんな幅広い方じゃないと思うんだけど、キャラの味付けが濃くて面白い。魅せ方が上手いよね〜この人。どうすれば、人が喜ぶかを知ってるって感じ。さすが。






=======※以後ネタバレあり=======


この映画惜しかったのはラストだけなんですよねー。(苦笑)凄く良く出来た映画だけに勿体無いんだな。ずーーっと救いようの無い話で、こんな酷い話をどういう終わり方させるんだろう?って思いながら観てたんですが、最後は希望を持てる終わり方になってるんですよね。このラスト自体は悪くないんですが、ちょっと唐突なんですよ。そこまでが丁寧に進められてる話なので、13号とトールの対決からラストに行き着くまでが描写不足に感じたな。ラストの13号がぽつんとアパートに佇んでるカットが物凄く良かったので、余計に惜しい。十三が13号と離れるに至る確固とした理由が欲しかったんですよ。そこまでが酷い話だから、これ!って決め手が欲しかったんですよね。切り替え出来るような。でもね〜これは良く出来た映画だわ。キャストといい、演出といい、巧いわ。
まー真面目な話はここまでにして、この映画の最大の魅力は小栗旬のオールヌードが見れるという。(それかい)えぇモン見たーーーー。凄いよ〜〜ながーい手足にほそーい体。でもいい感じに肉は付いてるんですよね。骨格が良いんだと思います。その良い骨格に良いバランスに肉が付いてるもんだからさー。青年と少年の間って感じの体で、もうもう細い人大好きな私(※これぞ正に無い物ねだり)には堪りません。お尻とかキュっと上がっててねーあと2ミリぐらいカメラの角度が違えば見えそうなんだけどねーーコマ送りしても見えないよねー・・・・・・・・自粛。
これね、コメンタリーが監督と小栗君の2人で喋ってるんだけど、すっごい面白かったんですよ。もうね〜〜ぶっちゃけ過ぎですよ。特に監督。(笑)本編とコメンタリーで連続2回観ちゃった。最初は大人しいんだけど、すぐに男だけのぶっちゃけトークに展開してね。結構、下品です。特に監督。吉村由美がリアルヤンキーという事を物凄くアピールしてました。何なんでしょう?あの拘りは。拘りと言えば、途中に出てくる便器の中のアレ・・・・・・・・・・監督のあまりの拘りにちょっと小栗君引いてたとみた。いや、でもさ、コメンタリーって映画の裏側が一杯知れて面白いよねー。大好きなの。特に好きな映画にコメンタリー付いてるとむっちゃくちゃ嬉しい。映画をDVD化する時は必ずコメンタリーを付けなければならないって法案があればいいのにー。ついでに、DVDレコーダーが氾濫してる今の時代、ドラマのDVDにもコメンタリーを付けて欲しいなぁ。俄然購買意欲が湧きますがな。