映画『木更津キャッツアイ〜ワールドシリーズ』試写会。

はい、試写会に当たって行って来ました、ワールドシリーズ。「バイバイ」言って来ました。
↓の感想は一応ネタバレは全くしてません。印象だけを書いたつもりです。



今回、当たったのが『ぴあ』の試写会で、『ぴあ』を購入してそこにある応募券を貼って応募しないと行けない試写会だったので、400人ぐらいのお客さんのほぼ全員がキャッツファン。しかもかなり濃いとみた。(笑)キャッツの裏のユニフォーム来た男子とか、キャッツ×BEAMSのTシャツ着た女子とか、いかにもな感じの人が一杯居ました。そんな、自分が一番キャッツ大好き!みたいな人ばっかりなんで、多分、普通の試写会なんかよりもムチャクチャ反応がいい観客達だったと思います。ビックリしたのが開始5分と経たずに鼻を啜る音が聞こえた事!着火早っっ!!全然、泣くようなシーンではないのに。どんだけ反応が早いんだ。(笑)まぁ、そんな感じで一体感のある会場で、沢山の人と一杯笑って一杯泣いて来ました。いや〜〜〜〜でも、笑ったね。笑って泣けるって映画なんだけど、基本は笑ってばっかでした。大爆笑でしたよ。今年、一番・・・・・・ていうか、映画でここまで爆笑したの初めてかも?ってぐらい笑いましたよ。こんな笑うとは思わなかったわー。でも、泣ける時はしっかり泣けてね。シーンと静まった会場内に啜り泣きが聞こえて・・・・・・・・しかし、5秒後には大爆笑の渦。泣いて笑って大忙し。異様な空間でしたね。
『ぴあ』のスタッフに会場から出る時、事細かに『ネタバレ』の例が取り上げられてる「ネタバレするな」チラシを頂いたんですけど、帰って『ハプニング大賞』の録画観たらめっちゃネタバレしてるやん・・・・・・・・・・あれはいいんでしょうか?(苦笑)TBSさんよ〜〜〜製作側のスタッフがめっちゃ頑張ってネタバレしないよう努力して宣伝してんのに、あんな思い切ったネタバレしちゃいかんでしょう。TBSは本当、バラエティー班とドラマ班の足並みが揃ってないっつーか。仲悪いんじゃないの?って。(苦笑)
ま、そんなテレビ局内部批判は置いておいて・・・・・・・・・・・・・・・・ワールドシリーズの感想ですか。んなもん、ネタバレせんと書ける訳なかろう。(笑)う〜ん・・・・そうだなぁ。書けるとするならば、暑苦しいキャッツファンとしての映画の印象かな。ロケ地行ったり、エキストラに参加したり、前売り券5枚買ったり、ちょっとでもキャッツの特集してたらそれだけで雑誌を即買いしたり・・・・・・・と自分でも書いてて引くぐらい病的なキャッツファンなんですが、そんな病気の私の感想はと言うと、映画を観て驚くほどすっきりしました。今、全然、寂しくないの。湿っぽくないの。うん、確かに「バイバイ」なんだけど、寂しくないんだな。この辺、キャストやスタッフと気持ちがリンク出来たのかな〜〜〜?ここまでファンで良かったなぁって達成感のようなものを感じました。あ〜〜今まで本当にキャッツのファンで良かったよ。で、これからもずっとファンなんだと思う。だから「バイバイ」だけど「バイバイ」じゃねぇんだ。
思えば、私達が生きてる上で、大好きな人や物と永遠にお別れする時、案外、ちゃんと「バイバイ」って言って貰えない&言えない事が多いんですよ。それをこんなに大好きなものからこんなにちゃんと「バイバイ」と言って貰えるなんて、「バイバイ」と言えるなんてとても幸せな事なんだろうなぁ。上手く言えないけど、そういう優しさの詰まった作品だと思います。


映画としては、日本シリーズよりも格段に1つの作品としてしっかりと観れる映画です。しっかりと映画でした。ま〜〜〜情報量はハンパないけどね。(笑)映画3本ぐらい無理矢理詰め込んだぐらいの情報量があるかと。相変わらず不親切な所が一杯あるし。だからさ、さっき達成感があるって書いたけど、消化不良っちゃ消化不良。あと3回は観ないとこの映画の良さをしっかりと頭に刻めないかも。でも、そんな消化不良な中でも、これは言えるっていうのが、今回の映画は緩急がはっきりとしてて、映画としてとても見易くなってるなって事。作品としての質が高いというか・・・・・・・・・・まず、演じ手が凄いもん。(笑)ドラマの時とは一人一人の表現の幅というか、濃度が段違い。何でもないセリフ1つでもその言い方で泣かせたり爆笑させたり出来る力を持ってるのよ。キャッツメンは皆それぞれ良い役者になったな〜ってしみじみ思いました。この辺、勝手に誇らしい気分です。勝手に磯山プロデューサー気分です。私の目は間違ってなかったぞ!と。そこは熱烈なファンでも冷静にそう感じました。確かに『今』のキャッツのメンバーでないと作れない作品だと思います。ドラマからのそれぞれの成長がダイレクトに伝わってくるというか。これはクドカンがちゃーんと計算してそういう脚本にしたんだろうね。だからシンプルなのかも。シンプルでもちゃんと伝えられる自信あったんだろうね。クドカンには。
これ、案外、キャッツのドラマや日本シリーズ見た事ない人のが楽しめるかもしれない。コアなファンは色んな事でがんじがらめだからね。例えば、ネタバレを嫌がって避ける割には、つい、我慢出来なくて映画の記事や感想をを読み漁ってしまう・・・・・・・・・・・あ、今、この日記読んじゃったね?お前だよ!お前だよ!!(2回目の方が声がデカいんだよね〜)・・・・・・・みたいなキャッツバカの人は、頭の中で無意識に想像が膨らんでたり、心の中で無意識に自分の中の『木更津キャッツアイ』を期待してる部分があると思います。そういうのは止めようとして、止めれる物じゃないし、しょうがねぇよと。無理だよと。それと、「ぶっさん好き〜!」「バンビ好き〜!!」とか特定のキャスト&キャラに思い入れが強過ぎると、これも期待を裏切られて楽しめないかも。ワールドシリーズはそれぞれのキャラに見せ場がきっちりあるけど、駄目な部分もきっちり描かれてるんですよね。決して、綺麗じゃない。あと、登場時間の比率もそれぞれ全然違うし・・・・・・・・・だから、一人のキャラだけに思い入れが強いと、変な部分で引っ掛かるかもしんない。でも、それぞれがちゃーんと、いいんですよ。特に誰が良かった・・・・・・とかはあるけど、言いたくない。言うのが野暮な気がする。皆、良かったよ。でも、やっぱぶっさんが主役だったな。存在が大き過ぎる。
だから、そういうコアなファンの人にこの映画の初見はどう映るのかなぁ・・・・・・・と考えて、まず、自分はと言うと、そういった無意識の想像や期待みたいなものはかなり裏切られました。とにかく今作は裏切りが多いと思います。ファンであればあるほど、その裏切りが大きいと思う。酷な話だけど、「こんなのキャッツじゃない〜」ってそこで躓いて映画を楽しめない人もいるかもしんない。今回の映画は今までのお約束を踏襲してる部分も一杯あるんだけど、それは日本シリーズの時のようなファンサービスではなく、あくまでドラマの時と関連付ける為の物であるって感じかな。過剰なファンサービスは全く無い。ともすればそんなコアなキャッツファンを突き放してる印象もあるかも。でも、キャッツが好きだったら何度も観たら、きっと満足出来ると思います。これが最高の形と思えると思うんだな。やっぱ、キャッツを一番愛してるのはクドカンにキャストにスタッフだから、その人達が全身全霊で作った物なんだから、もう、それがキャッツなんだよ。
もし、ファン故の違和感を感じたとしても、何度も何度も観れば、その違和感をはきっと拭えると思います。今回の映画は何度も観る見応えが十分にあると思うよ。本当、面白かった。



今は凄い達成感を感じていて全然終わってしまったっていう寂しい気持ちが無いんだけど、なんか唐突に訳もなく泣いてしまうような気がします。『別れ』の意識が不意にやってきそうな気がするんですよね。何度も映画観てるうちに、突然、気持ちが込み上げて、変な場面で泣いてしまうかもしんない。そういう映画だった。