『ハケンの品格』が面白くなってきてる。


前に感想書いた時は、つい見てしまうという程度だったんですが、ここ2、3週ぐらいは続きが凄く楽しみになってきております。『ハケン弁当』って企画はどうよ?って思いつつも、派遣が企画書を出すっていう話辺りからエピソードに連続性が出てきて、話が繋がって来ましたよね。んで、それぞれの関係性が俄然面白くなってきた。あと、胡散臭いな〜って思ってた松方弘樹がブラック全開になってきて、明確な壁になってきてるのも見易くなってる要因かな。
これさ、最初の方は各キャラクターが言う事やる事に矛盾だらけで、そこが見ててイラってくる原因だったんですけど、ここの所はそれぞれピンっと1本筋が通ってきて、そういう苛々も無くなって来ました。これは、脚本家の力ってよりも、演じる側の力が大きいのだと私は思ってるんですが。それぞれの演じ手がしっかりと自分のキャラクターに芯を持たせて演じてたので、矛盾はありつつも、キャラクターの個性ははっきりしてたんですよね。だから見てて、不快に感じる一歩手前で留まってたの。加藤あい小泉孝太郎大泉洋もキャラクターに愛着持って演じてるし。んで、ここん所、篠原涼子がやり過ぎだろってぐらいに大前春子さんに濃い味を付けてきて、可愛らしさを前に出してきました。そういう演じ手が作り上げた物に引っ張られて、脚本家が役者の作ったキャラクターを活かすっていう部分がこのドラマではかなりのウェイトを占めてると思うんだけど。そういう役者の個性を活かせるのにはそれ相応の力が無いとダメではあるんだろうけどね。これってある意味連続ドラマの理想の形だと思うんですよね。だってこんな芸当は連続ドラマでしか出来ないもん。(笑)毎週ドラマがオンエアされて、ある程度その反響を考慮して続きが書かれる。それだから出来る事ですもんね。この作品には特にそういう部分が強く感じました。前の『結婚できない男』もそうだよね。あれは阿部寛夏川結衣のキャラクターとやり取りが面白かったから、当初よりもより2人中心のドラマになったんだと思う。まぁ、『結婚できない男』は初っ端からめっちゃ完成された脚本でしたけど。

昨日は、殴りあった2人の男が天と地逆で大の字になって上を見上げている・・・・・・というてっきり昭和で絶滅したのかと思われていた画を見る事が出来ました。あ、もしかしたら『ごくせん』であったのかもしんないけどちゃんと見てないから分かんねぇや。こんな青春を大泉洋小泉孝太郎でやりやがったよ!(笑)ギャハハー!すっごい事やりやがった〜!!と笑いつつも素直にキュン・・・(死)としてる自分もいたり。この2人の関係がいいよね。くっきりと対比になってる部分もあり、でも肝心の芯にはしっかりと共通する部分もあって。んで、この辺の大前さんを囲んだ微妙な恋愛模様もいい。あの中では板谷由夏の恋心も気になったりするんだけど。黒岩さん、ポイント、ポイントでいいんだよね。あの敵でも味方でもない、かといって蚊帳の外で冷めてるでもないってキャラ。あとTEAM NACSの安田顕がさ、美味しいよね〜〜。もう大泉のバーターとは言わせない!ってぐらいに一ツ木さんの役をコミカルに、時にシリアスに演じてるし。一ツ木さんのキャラってあんまし出てこないのにめっちゃ印象に残るもん。あの胡散臭そ〜〜に見えて時々、ちょっと誠意が見えたりするのがいいんだろうね。あの一ツ木さんのキャラも掴めないよな〜〜あれは安田顕の力だと思う。大泉洋は今までも結構ドラマに出てたと思うけど、ようやっとキャラクターを100%活かせる役が回って来て良かった・・・・・・・あの大前さん、里中主任とのそれぞれの掛け合いが面白いのもこの人の力が大きいと思うんですよね。でも、大泉洋はまだシリアスな部分に若干の照れが残ってるのよね。(笑)コミカルとの落差で誤魔化せてる部分はあれど、ちょっとその照れが伝わってくるのがね、残念かな。まぁそういう部分も含めて味だし。あと、ウザキャラで可哀相だった加藤あいもここの所、可愛さが出て来ててドラマに華を添えてるし。彼女と大前さんの対比が本当いいんですよね。こっちも里中&東海林同様、いいコンビだと思います。小泉孝太郎はめっちゃ美味しいよねあの役。これで小泉孝太郎にハマった人多いだろうな〜。ホントぴったりなんだもん。あの子犬キャラ!(笑)素直に可愛いと認めるわ。ただな・・・・・・・勝地涼君だけが勿体無いなぁ。あれ、同じマーケティング課の派遣の男の子の方がキャラ立ってるもんね。

しかし、大前春子ってキャラクター、色んなスキルを持っているスーパー派遣なんですが、これって、篠原涼子本人にも言えるんですよね。昔はごっつえぇ感じでキャシー塚本に苛められてたり、小室哲哉と組んで歌でミリオン飛ばしたり。そして、今は好感度No.1、高視聴率女優として芸能界に君臨してる。彼女の凄いのは大して面白く無い作品でも人を惹き付ける力があるって事。今回の『ハケンの品格』が高視聴率なのは間違いなく篠原涼子の功績でしょう。(あ、『ハケンの品格』は面白いですよ。その前の秦建日子のやつが酷かった)それだけのブランド力を築き上げてる。でも、それは数多くの経験を積んだ賜物だと思うんですよね。色んな事を楽しんでこなしてきたから、今の彼女があるんでしょうね。昨日の大前さんはまるでコント(特に漁船に乗って神妙な顔をしている図)なのもごっつで得た物なのかな・・・・・とか思ってみたり。何事も身にならない経験なんて無いんだろうな。

来週も楽しみにしてます。あ〜〜『ハゲタカ』真剣に見なきゃいけないし、忙しいな〜。ウキウキ。