最近観た映画。

闇鍋みたいにごちゃまぜ。(笑)

『ガチ☆ボーイ』 ★★★

奇妙なサーカス』 ★★

『エクステ』 ★☆

『ゴースト・シップ』 ★★★☆

魔法にかけられて』 ★★☆

パンズ・ラビリンス』 ★★★★☆

犯人に告ぐ』 ★★★★

ノーカントリー』 ★★★☆

『転々』 ★★★★

『ミスト』 ★★★★☆

『ミートボールマシン』 ★★★

砂の器〜デジタルリマスター版』 ★★★★☆

個人的に超オススメは『ミスト』パンズ・ラビリンスなんだけど・・・・・両方ともかなり観る人を選ぶ作品。何でもありーのな雑食系の人にはオススメ出来ます。ハッピーエンドでないと嫌な人には絶対勧められない。(笑)『ミスト』は今年の映画の中で間違いなくマイベスト3に入る映画。まだ今年に入って半分も過ぎてないけど、多分、今年のベストじゃないかな?コレが。色んな意味で衝撃でした。さすがフランク・タラボン。
たまーにホラー映画が凄く見たくなる時期があるんですが、その周期が3〜4月だったようで。観た映画の半分はホラーという頭の悪さ。つっても、バリバリのスプラッターは痛そうで怖くて見れないチキン野郎なんですが、(具体的に例を出すと、未だに、『テキサス・チェーンソー』は怖くて見れない)でも、B級ホラー、パニック系、和製ホラーは割と平気で好きだったりします。低予算のお馬鹿ホラーも。だから血がアホみたいにぶっしゅぶしゅ出てぐっちゃんぐちゃんの『ブレインデッド』(『ロード・オブ・ザ・リング』のピーター・ジャクソン監督の超おバカ映画)とかアホ過ぎて好きだったりします。あと『スターシップ・トゥルーパーズ』とか。馬鹿で下品。でも、『テキサス〜』みたいな至って真剣に人殺しに取り組んでるのは痛そうでとても嫌です。和製ホラーもゾクゾクッとするのは好きですが、『呪怨』みたいな寿命を削るだけのビビらせムービーはとてもビビりなので嫌です。出来るだけ長生きしたいです。お化けは控え目に出て来る方が奥ゆかしくて好感持てますネ。(*'-^)☆
まず、ホラー映画2本立て。軽く園子温祭りーで『エクステ』奇妙なサーカスを観たんですが、どっちも今一つ。『エクステ』は今三つぐらい。(笑)大杉漣の怪演もとても虚しい感じ。綺麗な髪フェチの人だけにオススメします。『奇妙なサーカス』はエログロってやつかね。R-18なんでそこんとこよろしく。うーん、全てが上っ面の狂気って感じ。宮崎ますみは体張って頑張ってましたがね。園子温は『自殺サークル』の衝撃以降は良いと思ったの無いなぁ。実は、ただ、趣味の悪いだけの人なんか?って思えてきた・・・・。次の作品観てダメだったらもう観るのやめよっと。ゴーストシップは『13ゴースト』の監督とスタッフの作品。ちょっと古いかな〜?衝撃のプロローグを知ってたので興味本位に観てみたらば結構当たり。王道のサバイバルホラーなんだけども退屈しない作りでなかなか良いです。王道を踏まえつつも、そこを外さない程度に冒険してて、丁寧に作ってあるなーって。その衝撃のプロローグのインパクトも相当凄いんだけども、尻つぼみにならずにテンポ良く、ドキドキさせてくれます。謎の引っ張り方が上手い。ただ、しっかりホラーなんである程度はグロ耐性がないとオススメは出来ません。『ミートボールマシン』高橋一生が主演ってのと、監督が『地獄甲子園』の山口雄大で、クリーチャーデザインが雨宮慶太ってのに惹かれて。これ、何かのDVD借りた時に予告に入ってたんだよねー。『ババア・ゾーン』だったか?(笑)んでちょっと気になってたんだけど、なかなかレンタル屋では置いてるとこがなくて。これはその時観た予告の記憶しか前情報が無かったんだけど、私はてっきり山口雄大だからお馬鹿スプラッターホラーだと思ってたんだけど、全然違いました。かなりシリアスで暗い。んで救いがない。(笑)私は割とこういうテイストは好きなんですが、これまたグロがどうこうでなく観る人選ぶなーっと。『エコエコアザラク』が好きな人には勧められるか?テイストが全然違うけども。『エコエコアザラク』から美少女と魔術を引いた感じかな?(殆ど何も残らないんじゃ)これはかなりグロいんで普通の人にはちょっとお勧め出来ませんがねー。でも、山口雄大らしいB級感漂いまくり〜のチープなスプラッターなんで、まぁ、そこは安心感が。高橋一生とヒロインがとても生々しい演技をしてるんで、ただのB級ホラーになってないのも良い。結構、オススメなんだけども、置いてるレンタル屋があるかどうかが一番の問題だな。(笑)
あまりにホラーばかり続いて映画秘宝みたくなっておりますすが、たまには普通なのも観てます。『ガチ☆ボーイ』は『タイヨウのうた』の小泉徳宏監督の長編第二作なんでかなり期待してました。主演は佐藤隆太君だし、題材も面白そうだしね。で、試写で観たんですがーがー・・・・・う〜〜〜〜〜〜ん。悪かないよ?評判も良いの知ってますし、その評判が間違ってるとも思わないんだけども〜〜〜私には今一つだったかなー?こっちの期待値が高過ぎるのも分かってるんですがね。この脚本や出演者や題材、小泉さんじゃない方がもっと上手く料理出来たんじゃないかって気がしてならないんだよね。『タイヨウのうた』は小泉徳宏だからこそ良かったと自信持って言えるんだけど。この映画って確か本広克行が監督する予定だったのが『少林少女』の仕事が入ってピンチヒッター的に小泉監督が撮る事になったらしいんですね。まぁ、本広監督よりも小泉さんのがうんと適任だったと思うんだけども、ちょっとテンポが悪いように思いました。『笑えて泣ける』の笑いの方に足引っ張られてるみたいに思えたわ。無理矢理笑いを入れてる感じ。もっとストレートに撮った方が良かったんじゃって思います。俳優達がガチでやってるプロレス(隆太君が運動神経良いのは知ってましたが、瀬川亮の本物よりも本物っぽい動きには目を見張りました。)が凄かっただけに、あそこで大きなカタルシスを得られなかったのが残念。もっと1日しか記憶がもたない主人公のプロレスへの情熱に重きを置いても良かったんじゃないか〜って、何だか全体的にそこそこ出来がいいだけに余計に残念な感じなんだなー。小泉さん、次回作は本当に彼の撮りたい作品で観てみたいかな。
『転々』は評判良くって映画館で観たかった作品なんですが、どうにも都合が付かずにDVD待ちになってしまった作品。そりゃ、オダギリジョー×三浦友和×三木聡って観たいわな。観る前は、今回は割と三木聡節はおとなしめなのかなって勝手に予想してたんだけど、んなこたぁない。めっちゃ三木聡フルスロットルでした。いや、ごめん、良作っぽく言われてたんでちゃんと普通に撮ったのかなーって。(凄く失礼)あ〜三木聡だよ〜〜〜って妙に安心出来ました。やっぱり沢山ヘンな人が出て来ます。んで、細かなあるあるも盛り沢山 。 ゆるーいながらもどこか切ない。三木聡の映画ってどれもモラトリアムの終わりを憂いてるっていうか、ユルさの中に必ずこのままでは居られない、遠足とか祭りの後の寂しさもあって。『転々』はその三木聡らしさがより鮮明になってたというか。分かり易かったです。だから万人受けもしそうな感じかな?借金男のオダギリジョーも借金取りの三浦友和も良かったわー。小泉今日子吉高由里子も。あと三木聡作品お馴染みの岩松了ふせえり。この2人は三木作品コンプリートだね。(笑)しかしオダギリジョーは男前なのになんであんなにダメな感じが似合うんでしょうか。あ、『時効警察』ファンには嬉しいサービスがあったよ。これは今までの三木作品で一番素直に人に勧められるかもね。
犯人に告ぐ。これも良かったなー。WOWOW製作の映画なんで、確か劇場公開する前にWOWOWで放送したんだっけか?そのせいかちょっとテレビドラマ的な感じもしたけども、でも演出がズンと骨太で良かったのよ。ちょっと雰囲気が『特捜最前線』に近いかな?昔のシリアスな刑事ドラマの雰囲気ね。あの独特な男臭さっつーのか泥臭さっつーのか。なかなか緊張感がありました。あと豊川悦司がすんごいカッコイイの!あれは反則だなー。役者も渋いとこ押さえてあって、笹野高史がいいんだわー。松田美由紀も、あと小澤征悦も。小澤征悦がま〜〜嫌な奴なんだけど、本当に厭らしくムカつく感じに演じてるのが非常に良かったです。結構、ムカつくキャラクターが一杯出て来るんだけど、役者が思いっきり嫌な奴に演じてるので不快ではないんだよね。あんまイラッと来なかった。それはトヨエツがカッコ良かったからもある。(まだ言う) ベストセラーの小説の映画化らしいですが、原作読んでない者からは上手く話がまとまってたように思いました。ちょっと、「えぇ!?」って無理がある設定もあったけど、まぁ、そこまで引っ掛からなかった。これも素直にオススメします。腑抜けども、悲しみの愛を見せろはとにかくタイトルのインパクトが凄いよね。『人のセックスを笑うな!』とかさ。目を引くもんね。これはどうだろう?好みがハッキリ分かれそうだな〜。私的にはあんま好きな映画じゃないんだなーこれ。映画としては良く出来てると思う。出てくるキャラクターがちょっと歪んでいて、そのキャラクター達が絡み合う事によって連鎖的に歪みが加速していく・・・・・・・・ってな感じでしょうかね。その小さな歪みから大きく歪んで狂気に変わってく様を役者がそれぞれの好演してます。この映画で何かの賞取ってなかったっけ?納得の永作博美がすんごい怖かったです。あの人一人でホラーだった。(笑)佐津川愛美永瀬正敏も微妙な中にも狂った感じが出てて良かったです。佐藤江梨子も役にピッタリで良かったんじゃないでしょうか。ただ、それぞれのキャラクターの歪み具合が好きになれなかったんだな〜。こういうのはキャラクターに感情移入出来るもんではないんで、突き放して見なきゃなんないんだけど、なんか中途半端になっちゃった。多分、私には合わない映画だったんだなっと。
砂の器はうちの母が松本清張が大好きでね〜。その中でも一番好きな小説が『砂の器』だっつー事で、いつか観たいと思ってました。昔、ドラマで中居正広がやってたのは1回も観た事ないんですけどね。いや、母親の言葉があって、連ドラを先に観て話の筋を知っちゃうの勿体無いなーって思って。んで私は小説は殆ど読まないので、映画をいつか観たいなって。んで、やっと観ました。私が観たのは丹波哲郎加藤剛主演で監督が野村芳太郎のです。脚本は橋本忍。これはつい最近、友人と脚本家の橋本忍の話をしたところだったんですが、たまたまこの『砂の器』の脚本が橋本忍で、しかもこの橋本忍が立ち上げたプロダクションの記念すべき第1回作品だったので、凄い縁を感じました。野村芳太郎は『震える舌』が痛烈に残ってるんですが、あれも橋本忍だったんだなー。(調べた)この方、黒澤明の映画の脚本を沢山書いてるんですけど、(ほぼ黒澤と共同製作)今度、中居君でリメイクされる『わたしは貝になりたい』で何十年ぶりかの久し振りに脚本を書くらしいですね。正確には自分の脚本のリテイクのようですが。それを知って俄然、今度の『わたしは貝になりたい』のリメイク映画に興味が湧きましたね。ただ、監督がな〜。(苦笑)・・・・・・っと話を『砂の器』に戻しまして。さすがにここまで有名な作品だとある程度の話の内容って知ってるんですよね。特にハンセン氏病云々っつーのはね。んで、私らの年代になるとこの病気を全く知らない訳です。この病気に対する暗い過去も知らない。だから、この映画の背景にある悲しさの3分の2ぐらいしか分からないんだけど、それでもやり切れない気分になりました。この人間の悲しさっつーのがね、凄く伝わってくる映画なんですわ。推理物としては、正直、無理があるっつーか、かなり端折られてるんで、ちょっと強引過ぎる所も無い事はないんだけど、(多分、原作の小説だとこの辺も丁寧に描かれてるんだと思います。)それでも、丹波哲郎扮する主人公の刑事が犯人をじわりじわりと追い詰めてく様はドキドキする。映画では犯人はコイツだ!みたいなのが途中で丸分かりの作りになってるから、犯人を追い詰めるっていう部分よりも、刑事の執念や犯人の悲しみという人間ドラマを強く描きたかったんだろうなって。だから、ハンセン病に付いてあまり分からなくても、映画の伝えたい部分は凄く分かりました。まぁ、それでも、丸っきりハンセン氏病に付いて知らないと、疑問符が大きく残るので、前知識として調べておいた方がいいですけどね。かなり見応えのある映画でした。あまり関係ない話ですが、昔の映画の独特の色合いが凄く好きです。色の画素数が少ない分、原色の濃淡がきついので、絵を見てるみたいな感じ。
ノーカントリーコーエン兄弟なので観たかったんですが。これはね〜〜〜〜〜アカデミー賞取ったのは凄く分かる。助演男優賞取ったハビエル・バルデムは超納得の演技。とにかく映画の中で存在があり過ぎて、正直、ハビエルの顔しか残ってないぐらいなんですが。ものっそいインパクトです。今年一番のインパクトはハビエル君で間違いないんじゃないかって。今でも鮮明に残ってるもん顔。(笑)ただ、この映画はなぁ・・・・・・・・ちょっと日本人には難しいかもしんない。っつーか、アメリカに根付いてる人間にしか分かんない空気だと思います。時代背景っつーか、空気だな。その辺自然と肌で感じるような作りになってる映画なんで、日本人には説明不足っつーか、意味不明に感じるかもしれません。だから何?ってね。私も実の所はこの映画の主題みたいなんはサッパリ分からんかったのですが、それでも観てる間はドキドキしたし、飽きずに観れたんで良かったのかな〜〜って。この辺も曖昧。だからあんま人には勧められんな〜って。コーエン兄弟の映画好きでも、これは好みが分かれそうですね。

パンズ・ラビリンス『ミスト』は是非観て欲しい作品なんですが、本当にオススメしたい作品ってあんま説明したくないんだよね〜。出来るだけまっさらな状態で観て映画の良さを体感して欲しいし。ちなみに私はどちらも殆ど前情報を知らずに観ました。いや〜〜良かった。だから是非、観てってしか言えない。どちらも色々と考えさせられる映画ですよ。