緒形拳逝去。

朝、このニュースを見た時に呆然としました。本当、なんかクラっと眩暈がしたような。「まさか!?」って。
このニュースを見た時に分かりました。私は緒形拳が死ぬなんて夢にも思ってなかったって。まるで親しい友人や親類が死にっこないって思っている感覚のように。だからショックだったんですよね。なんかホント朝から緒形拳の事ばかり考えてます。まだ、死んじゃった事に実感湧かないんだよな〜。
緒形拳って人の凄い所ってさ、どの年代からも同じようにリアルな存在だった事でしょうか。ずっと現役でずっと活躍されててずっと同じ位置で走り続けた人なので、私ら30代の人間にとっても凄い人だし、それが、20代でも10代でも50代の人間から見てもその印象が変わらないんですよね。ずっと現役。彼が出るだけで作品にぐんと重みが増す。皆がそう思う存在。最後に見たのはNHKの『帽子』だったかなー。この時、「さすがにおじいちゃんになったな〜〜緒形拳」とは思ったけども、それでも亡くなるなんて微塵も思わなかったんですよね。今、思うと、結構痩せてて、一気に老けた印象があったから、もしかしたら病気だったのかもしれないのに。それでも緒形拳は死なないと思ってたんだな。老けたっつっても、あの独特の野性味と色気は健在でした。おじいちゃんになってもセックスアピールがあったんだよね。歳を取っても「枯れた」魅力っつーのにはならなくて、いつまでもどこかギラギラしてるイメージ。生命力が漲ってる印象だった。
遺作は明後日から放送されるフジテレビ木曜10時『風のガーデン』か。元々、見る予定のドラマだったけど、倉本聰って当たり外れが激しそうだから、最後まで見続けるかは作品の出来に掛かってるなって。緒方拳が死んだからって面白いと思えないドラマに付き合うのもそれこそ失礼な話だしね。良い作品だといいなぁ。緒形拳の俳優としての最後の仕事を全部見たいもん。しかし、ドラマを撮り終えてそのドラマの完成披露会見した後すぐに亡くなるとは・・・・・・最後まで俳優らしい人だったんだな。
しばらくぼんやりとした喪失感が続くだろうなぁ。緒形拳の死は日本の芸能界にとって一つのカテゴリーを失ったぐらいの大きな損失だと思います。『緒形拳』ってカテゴリーを。本当に残念。ご冥福をお祈りいたします。