最近観た映画。

そろそろアカデミー賞ですか。『おくりびと』が外国映画賞の候補に選ばれたんだよね〜。候補に残るだけでも素晴らしい。

20世紀少年 第2章〜最後の希望』 ★★★

『007/カジノ・ロワイアル』 ★★★★

20世紀少年 第2章〜最後の希望』は試写にて。この映画、まず驚いたのが、全く1章のおさらいが無かった事です。だから1章見てない人には全く何が何か分からない作りになっとります。一見さんお断りみたいな。こりゃまた冒険したもんだなー。つー訳でそこんとこ要注意です。多分、1見てないと何が何やらサッパリ。まだDVDも出てない時期に上映すんのにね。って上映前の前日の金曜ロードショーで編集版を放送するんですね。『デスノート』と一緒かい。またまた裏技使ってくるねー。これ日テレ製作だからこそ出来るけども無茶しよるのー。(笑)そんな禁じ手使うならとっとと早めにDVD出しゃいいのに。この2章を見たいが為に買う&借りる人も居ると思うんだけどね。あ、ちなみに、第2章の最後にお約束で第3章の予告が流れましたが、そこには「2009年8月29日公開」と書いてました。今度は随分間が空くんだなー。まぁ、ここまで付き合ったら最後まで見ますがねー何せこの第2章では何も謎が解けてないし。(笑)謎が増幅してるだけ。だから第3章への繋ぎって感じなのかな。相変わらず、ともだちに関わる謎はスリリングで面白い。誰が『ともだち』か?ってのがこの作品の最大のテーマだからねー。このお陰で、本当は一番問題になる『何の為に?』という理屈が上手く覆れている。大風呂敷を広げた話だけど、焦点がうんと絞られてるんですよ。観る側は『ともだちは誰か?』一点を純粋に追い続けて観れるのね。だから、多少、無茶苦茶な部分があってもあまり気にならないんだな。ただ、今回の第2章は主要なキャラクターが二手に分かれてる分、それぞれエピソードも多くなってるので、よりダイジェスト感が増したっつーか。ちょっと乱暴に話が進み過ぎてて分かり難くなってます。原作読んでる人には違和感ないかもしれないけど、未読の人間にはあまりに説明が少ない。何で今のでああなるの? って部分が多かったなー。これで第1章観てなかったら完全アウトだな。(笑)ホント、この映画は1を観てない人は決して観ちゃいけないよ。太文字で忠告しときます。
役者はこの映画の実質の主役、遠藤カンナを演じた平愛梨は外見もかなりキャラクターに似せてるし、綺麗で可愛いんだけど、表情がプラスチックな感じで、ちと魅力に欠ける。カンナって役はカリスマ性があるって役所なんだろうけど、言葉と設定だけであまり伝わって来なかったかも。トヨエツが演じるオッチョが『カンナは最後の希望』って言うのも、どう希望なのか?の部分がちゃんと描かれてないので、オッチョが言うならそうなのかも・・・・とその言葉で納得するしかないという。描写不足もあるわなぁ。豊川悦司は『ショーグン』なんて異名がある規格外な野生味溢れたキャラクターをオーラバリバリに演じてましたけどねー。まぁ、そのトヨエツが言うなら納得するかって。話がダイジェスト的に進むので役者一人一人に掛かる負担は相当な物だと思うんですが、平愛梨はちと経験不足だったかもしんない。拾い物は木南晴夏でしょうか。カンナの友達役なんだけど、彼女が浦沢直樹の漫画から飛び出して来たみたいなハマりぶりで。表情とか仕草が浦沢直樹がよく描く普通の女の子のまんまで。彼女はお見事でしたねー。まぁ、彼女の普通ぶりが一番感情移入し易いのもあるんだけどね。2章からのキャラクターは他にも古田新太小池栄子など短い出番ながらなかなかインパクトがあって良かったです。藤木直人も役に合ってたし。サダキヨ役のユースケ・サンタマリアが良かったなぁ。もうちょっとサダキヨをちゃんと描いてくれたら、もっと印象深く残ったろうに。ちと勿体無い。あと、堤幸彦監督は本当に佐藤二朗が大好きなんだなって。(笑)
まぁ、概ね楽しめました。ここまで来たら最後までお付き合いしますわ。んで、最終章を観終えたら原作読みますわ。多分、映画と原作では結末が違うと思います。原作のネタバレ読んじゃったんだよねー。


『007/カジノ・ロワイアル』。『慰めの報酬』ではありません。今更、『カジノ・ロワイアル』です。これ、公開当初から凄く評判良かったのに、あまり気乗りせずにここまで放ってたんですが・・・・・・だって007シリーズなんて一回も観た事ないんだもん。私の中のジェームズ・ボンドって女たらしで車が凄いってそんなぐらいの知識だもん。あの方が乗ってるボンドカーなる車が大変な事になってるというのは存じてます。ミサイルが出るんだよね?変形してロボットになるんだよね?(いい加減)んで、映画ごとにボンドガールっつーボンドの相手役の女がコロコロ変わるという事も。昔、このボンドガールを浜美枝がやったそうです。そんな無駄知識だけはあります。
まぁ、007っつーのは男が楽しむ映画で、そこに女の娯楽はないなって勝手に判断して一切観てませんでした。こんなイメージだったんで、007に食指が動かなかったんですわ。でも、『カジノロワイアル』は今までのボンドシリーズとはまるで違うという事だし、すこぶる評判が良いので・・・・・重い腰を上げてようやっと観ました。感想。・・・・・・・すんげぇ面白い。やだ、私、何でもっとこれを早く観なかったんだろ!勿体無い。続編も超観てぇ観てぇ!!んだよ〜〜〜『T2』のT-1000ことロバート・パトリック並に無表情なオッサンやの〜と思ってたダニエル・クレイグが今は超カッコいいハンサムボーイに見えるよ!(笑)ダニ様〜!って感じだよ!もうねダニエル・クレイグがめっさめっさカッコいいです。ウルトラミラクルカッコいいです。この映画観た殆どのおなごは惚れてまうやろ〜〜的な。いや、こんな大絶賛してるけども、序盤はそこまでハマれなかったんだ。最初のモノクロは渋くていいと思ったんだけど、前半の畳み掛けるようなアクションも凄いんだけど、特に目新しくは感じなかったのね。ボンドも出来るスパイの割には人間臭い部分があってそこはいいと思ったんだけど、そこまでカッコいいとは絶賛出来なかったんですよ。ただね、この映画はヒロインが出て来た瞬間にガラッと印象が変わるんですよ。ボンドが一気に恋したみたいな、なんかガラッと空気が。そっからがボンドとヒロインの関係、そして敵との対決がめちゃめちゃスリリングに展開していくんですよね。私の場合、続編がどう始まるか知ってるのでボンドとヒロインの行く末がどうなるか大体知ってたんだけど、それでもハラハラしました。どぅーなっちゃうの!?って。途中、ボンドが完全なる骨抜き状態になってるのも大変愉快でした。もうね〜そんなトコも可愛いーーってなりますよ。ダニエル・クレイグのボンドはカッコいいんだけども、母性本能もくすぐるタイプだと思う。新シリーズは女性の為の007かも?(笑)
このシリーズってボンドがカッコ良けりゃ全てOKみたいなとこがあると思いますが、その点でも、ダニエルボンドは大合格だし、ストーリーも良く出来てる。演出もスタイリッシュだし、今までの007が好きだった人でも、これはこれでアリだと満足出来るんではないかと。何より、前までは女人禁制的な男の世界だった007が多くの女性にも楽しみ易い作品になったのは大きいのでは。映画をヒットさせるのは女だからねー。これはオススメします。早く『慰めの報酬』観たい!