最近観た映画。

もう、秋ですね〜。近頃のニュースで一番ビックリしたのが、沢尻エリカの事務所解雇・・・・・・・・の時に明らかになった実写版『宇宙戦艦ヤマト』です。無茶しやがって・・・・・・。誰がどの役をやっても罰ゲームになりそうな作品ですけど、監督が山崎貴だったら、それなりにまとまった作品になっちゃいそうで怖い。うーん、今、一番、気になるのはデスラーを誰が演じるのか。私の予想では堤真一です。(笑)え?デスラー出るよね?まさかデスラー出ないって事は・・・・・しかし、何で今更『宇宙戦艦ヤマト』なんだろうな〜。2時間や3時間でやるような作品じゃないと思うけども。あ、『GANTZ』も映画化するんですね。ま〜た、松山ケンイチか・・・・・カムイ同様イメージ違うのになぁ。何でも漫画やアニメの主役を松ケンに・・・って短絡的過ぎやしないかね。まだ、二宮和也の玄野はルックス云々よりもキャラクター的には分かるんだけど。松ケンの加藤はな〜・・・・かなりイメージが違う気が。私がキャスティングするなら玄野は木村了で、加藤は若い頃の長瀬智也かな。今の若手俳優なら誰なんだろ・・・・・・うーん、加藤は難しいかもしんない。『GANTZ』は好きな漫画なので(といっても8巻ぐらいまでしか持ってないけど)、多分、映画になったら観ちゃうと思います。でも『GANTZ』は最低でもR-15指定でないと、作品としての意味合いが大きく変わっちゃうと思うんだけど。『プライベート・ライアン』と同じで、徹底的に残酷でないと意味がないというか。だからR-15なら観に行きます。(笑)再来年か〜〜。
そろそろ秋のドラマも始まりますね。最近、殆ど連ドラを見なくなったんですが、少ないチェック作品の中で一番楽しみにしてるのは、『深夜食堂』です。あ、そうそう、この前までやってた土曜ドラマ『再生の町』がなかなか面白かったですよ。NHKらしい手堅い作り。ちょっと綺麗に作られ過ぎてた感はあるけど、まぁ、あれはあれで先に希望が持てるという意味で良いドラマなのかも。次の土曜ドラマ佐々木蔵之介主演の『チャレンジド』。題材は面白そうなんだけど脚本が渡邉睦月 なんだよなぁ・・・・・・・・・しかもオリジナル。うーん、とにかく1話は見るか。

カムイ外伝』 ★☆

『96時間』 ★★★☆

BALLAD 名もなき恋のうた』 ★★★☆

色即ぜねれいしょん』 ★★★

『ノン子36歳(家事手伝い)』 ★★★★

フリージア』 ★★★

チェンジリング』 ★★★★

フロスト×ニクソン 』 ★★★

ウォッチメン』 ★★★★☆

チルソクの夏』 ★★★★

ジェネラル・ルージュの凱旋』 ★★★☆

ウォッチメン。これはキタキタ〜〜〜『ミスト』以来の衝撃。凄いですよ。間違いなく今年観た中でナンバー1の映画だわ。何でこの映画を映画館で観なかったんだろ〜〜って残念な気持ちもあるけど、私はDVDで観て良かったかも。何でかって、続けて2回連続観れたから。この映画、1回観て、すぐに2回目もフルで観たんですよね。二連続で観ても凄く面白かった。これはかなりのヒットですよ。完全版のDVDが出たら高くっても買おうっと。この映画、どんな内容かよく知らない人が多いと思います。原作が日本ではあまり有名でないしね。んで、映画の予告を観てもあんまり内容が伝わって来ないし。ちなみに私はこの映画の内容を全く知らずに観たんですが、観る前は何を勘違いしてたのか、「時間を旅するタイムパトロール的ヒーロー達の物語」と勝手に思い込んでました。自分でも何故かサッパリ。ええ、全く違うんですが・・・・・・・・・そんなマイナスからスタートして観たこの作品。開始20分ぐらいでようやく「これは違うかも」と気付きましたけどね。その20分の間にもフルに情報が詰まってるんですが、妙な勘違いのせいでかなり情報を拾えませんでした。のっけから訳が分からない。(笑)で、途中で、これは「予備知識無しで観るのは無謀なのでは・・・・」と一抹の不安を覚えたのですが、しかし、「その作品だけを観て理解出来ないものは映画とは言えんだろう」と、妙な意地を張って、一切巻き戻しもせずに最初から最後まで観ました。結果、情報の60%も正確に理解出来てなかったんですが、それでも面白かったんですよ。んで、それぞれのキャラクターの立ち居地や関係、時代背景を分かった上で2回目を観たらもうこれがめちゃめちゃ面白くって。すっごい深い作品なんですよね。この映画のテーマは人類最大の皮肉だよなぁ。凄いラスト。んで、そこに行き着くまでのストーリーの流れが秀逸。一見バラバラで関連性が無さそうなエピソードにも繋がりがあって最後一つにまとめるのがね。もう堪らない。そんでキャラクターそれぞれが個性的でキャラ立ちがハンパない。各キャラクターで映画一本撮れそうなぐらい。あ〜〜〜この感覚を味わって貰う為にはあんまり映画の内容を言いたくない!是非、あまり情報を入れないで観て欲しいんだけど・・・・・・・・・・簡単な映画ではないので、注意深く観る事をオススメしたい。あと、キャラクターの名前が正式名称や愛称やヒーロー時の名前など、一人当たり、2つ3つあるので、その辺で「これ誰?誰の話??」ってめっちゃ混乱しますけど、そこは混乱したまんまで、途中、誰の話をしてるのか分からなくなっても、それはそれで何とかなるので、頑張って最後まで観て下さい。あとスーパーヒーローモノの映画と思わない事。まともにヒーロー的な人は一切出て来ません。これ一番重要です。んで、面白かったら、もう1回観て下さい。そしたらもっと面白いから。2回目に観るオープニングは感動モノでしたねー。監督が『ドーン・オブ・ザ・デッド』、『300〜スリーハンドレッド』のザック・スナイダーなんですが、彼のビジュアル世界も魅力の一つ。彼らしく、暴力的な描写はとことん残酷で、グロい部分も多々あるんですが、何というか、誰もが持ってる闘争本能や残酷性を刺激するのが上手い監督だと思います。それが罪の意識を感じる程過剰でなく適度にライトなのが上手いんだよな。それと、細かいシーン一つ一つにこだわりがあって、そういうのを見つけるのも楽しい。ラスト、あれはロールシャッハのシンボルマークかな〜?とかさ。知れば知る程ハマれる感じ。これは原作がとても評価が高くて映画以上に面白いと評判なので、原作も読みたいです。3,570円とめちゃめちゃ高いので、ちょっとお金に余裕がある時にでも。

カムイ外伝・・・・・・・・・・自分でもこんなに低い評価の映画は久し振りかも。いや、もう観る前から世間の評判が悪いのは知ってたし、タダ券があったんで、その評判の悪さを確かめに行ったようなもんなんですけどね。酷いっては聞いてたけど、これは評判通りでしたね。一緒に行った50代の男性が泣いておりました・・・・・・・『カムイ外伝』はこんなんじゃないと。私は全然原作に覚えがないんですけど、さすがにこんなんじゃなかろうと気になったので、映画の元になってる『スガルの島』を買って読んでみました。あ!!ちょっとこの映画、原作の役に立ってる!これ観たら、私みたいに「原作はこんなんじゃないだろ〜〜」って興味示して原作本を買う人が沢山いるかもしんない。実際、原作は違いました。映画で引っ掛かった部分が、殆ど原作ではちゃんとしてた。(笑)しかし、何が悪かったんだろうね〜。スタッフも監督:崔洋一×脚本:宮藤官九郎で、キャストも錚々たるメンバーです。これが何であんな酷い事に・・・・・・・・・・う〜〜〜ん、そこに原作に対する愛はあったのだろうか?言っちゃあなんだけど、この映画の監督も脚本も全く原作のカムイを好きじゃないんだろうって。原作を好きだったらまずあんな映画にはならんでしょう。逆に好きで作ってあの内容だったら、これはもう完全に才能が無いとしか。そのぐらい酷い映画でした。そら、原作ファンは泣くわ。ま、私は『スガルの島』を読んだだけで、まともに原作を知らないので、原作と切り離して映画のみで語りますが、まず、主役のカムイが全然魅力的に描かれていない。これはその他のキャラクターもだけど。でも、こういう作品って主人公が格好良くてナンボだと思うんだ。そこが全然。まず、カムイの行動に意味を見出せないんだよね。そこは完全に脚本のミス。カムイの生い立ちとか、置かれてる状況とか、そんなのを全部、山崎努のナレーションで済ませてしまってるんだもの。で、松山ケンイチも正直カムイとしてはミスキャストではないかなと。抜け忍の鋭利な冷酷さとか、孤独さとか、あんまあのキャラクターに合って無いと思うんですよね。これは脚本がそういう部分をちゃんと描けてないせいもあるんですけどね。ただ、キャラクター性で考えると、あの役に松山ケンイチは合ってないかなって。あと、小林薫が演じてたキャラクターがもうメチャクチャ過ぎて可哀相になりました。アレは無いわ。佐藤浩市はもう訳分からんし・・・・・・・・・・出て来た意味すら分からない。魅力的に見えたのは大後寿々花ぐらいか。彼女の役だけははっきりとした意思表示もあり、キャラクターへの感情移入もし易く、役者の魅力もあってちゃんとしてました。彼女が演じたサヤカがヒロイン的な位置に当たるので、そこがこの映画の救いかもしれません。伊藤英明の役も美味しい役だったんだけど、アクションシーンが酷過ぎてその魅力が半減。それもこれも監督のせいだろうなぁ。これ、一番肝心のアクションシーンが笑える程酷かったのがな〜〜崔洋一ってあんなにアクション撮るの下手くそだった?って自分の目を疑いたくなるぐらい。この映画、よくCGがしょぼいとかワイヤーアクションが酷いとか海がバスクリンだとかそういう評判聞きますけど、CGがしょぼいとか以前の問題だわな。だって生身のアクションの撮り方が酷いんだもの。せっかく役者が体を張ってても、いちいちスローにするわ、何を象徴したいのか?いちいち鳥とか動物とかのイメージを挿入するんだけど、それがまた作り物バリバリのCGだったりして、せっかくのアクションを全部壊してるんだよね。センス疑うわ。一番良かったのが、何も触らないでそのまま撮ってたカムイの子供の頃の子役のアクションシーンという。(苦笑)他のキャストだってめっちゃ体張ってるし、めっちゃ頑張ってるんだよーそれがそれが・・・・・・・・・・・・・これはもう俳優に同情せざるを得ない。そういう肉弾戦をしっかりと描けてたなら、多少お粗末なCGだって温かい目で見れるんですよ。バスクリン海だって。アクションも酷けりゃ、ストーリー展開も酷いしね。この映画、何を描きたいのかさっぱり分かりません。『カムイ外伝』で何でクドカン?とは思ってたけど、この脚本はお粗末過ぎます。これ、脚本がクドカンだけじゃなくって崔洋一も名を連ねてるんですが、どこまでクドカンが書いたのか聞きたいわ。逆にクドカンの救いはこの脚本に崔洋一の名前がある事。クドカン単独だったら、私の中で「クドカン完全終了」ものですよ。あ〜〜これ、続編作るんだって?やめた方がいいと思うけど・・・・・・・・・・。

逆に観る気は無かったのに、評判が良かったので観た『96時間』。これはなかなか面白かったです。めっちゃ単純なストーリーでお約束の展開の連続、目新しさは特に無いんだけど、これが面白かったんですよね。ストーリーは外国で謎の組織に誘拐された娘の父親が実は特殊工作員で・・・・・・・・・・・・っていう、世が世なら、スティーブン・セガールか、アーノルド・シュワルツネッガーが演じてた主人公を、『シンドラーのリスト』等のリーアム・ニーソンが演じているという。そこがこの映画の最大の個性であり、面白さでもあると思います。内容的にはセガール主演で『沈黙の96時間』とかいうタイトルになってもおかしくないような映画なんですけどね。そんぐらい主人公が無敵で話が単純。でも、そんな単純な話でも、細部が細かく作られてたり、アクションもきっちりとしてるとちゃんとした映画に思えてくるという。アクションの派手なドンパチと肉弾戦のバランスも凄くいい。何より無敵オヤジがリーアム・ニーソンだから良い。(笑)主演のリーアム・ニーソンがこの映画の象徴的存在で、荒唐無稽の中へのリアルの盛り込み方が上手いんですよね。だから飽きないの。ま〜〜〜この無敵オヤジが気持ちいいほど敵をバッタバッタとぶち殺していくんですけどね。途中、「こいつ、2、3人は一般市民も巻き込んでるな・・・・・」ってぐらいダイナミックに敵をやっつけてます。でも、そこも、「ありえねぇ〜〜」って安心して観られるバカハリウッドアクション映画の王道的な作りっつーか。これバカ映画だよね。(笑)色んなバランスがいいんだろうなー。これ、リュック・ベッソンが製作のフランス映画らしいです。出演陣はハリウッドの面々なんだけどね。使い古されたテーマでも丁寧に作ってあれば面白い作品になるんだなぁってお手本的1本。そこにワンポイントの意外性があればね。

BALLAD 名もなき恋のうた・・・・・・・・・これは原作を観ていて、それを山崎貴監督がどう料理するのか楽しみと不安半分だったんですが、なかなか良い映画に仕上がってました。なんつっても、これは原作がいいからね〜。その原作をあまり弄らずにストレートに映画化したのは良かったと思います。やや、ストレート過ぎるぐらい原作をそのまま実写にした映画だけども、生身の人間が演ずるからこその、実写ならではの空気と、原作のストーリーが上手く融合してたと思います。主人公は「のはらしんのすけ」って訳にはいかないので、ごく普通の男の子とその家族に変わってて、その変更による細かな改変はあるんだけど、概ねは原作のストーリーのままなんじゃないかなー。何より、この脚本と監督は原作が好きっつーのは凄く伝わって来ました。もう、この時点で、評価が甘くなっちゃう!って、どんだけ邦画の環境が悪いのかって話だけどね。でも、この映画には原作に対するリスペクトは十分に感じましたよ。その辺が『カムイ外伝』とは対照的な気がした。ちょっと心配だった主役の草なぎ剛新垣結衣がね。良かったんですよ。特に「時代劇大丈夫?」と心配してたガッキーがなかなか好演してました。凛としたお姫様を堂々と演じてたよ。可愛いんだよな〜これが。で、草なぎ君が、原作の印象としては彼は線が細くて若いイメージだったんですけど、この映画オリジナルの井尻又兵衛を魅力的に演じてました。めっちゃ格好良かったな〜〜惚れてまうやろ〜ですよ。主演の2人がとても魅力的だったので、映画本体に感情移入し易かったのもプラス。映画オリジナルの文ちゃんこと文四郎役の男の子も良かったしね。映画の作りとしては、はっきり言ってしまうと、ガッチガチに『時代劇』を求めたらダメな映画かもしんない。ファンタジーなんちゃって時代劇風ぐらいのヌルい目で見た方がいいです。言葉がどうとか、仕草がどうとか、そういう細かな事が気になる時代劇好きの方には向いてないかも。でも、原作でも絶賛されてたリアルな合戦シーンは頑張って再現してあると思います。あそこが実写ならでと言うか、肝なんだよな〜〜あの合戦のざわついた感じは本物の人間同士でないと出せないもの。あれが目当てで実写化したんじゃないかな〜山崎監督。あの合戦シーンは大画面で観る価値あると思います。原作でもそうなんだけど、敵味方が刀や槍で切り合ったり銃を撃ったりってだけじゃなくて、投石とか身近にある物を使ったりして、あんまりスマートじゃないのもいいんだよね。やっぱ良い原作をちゃんと映画にすれば面白くなるんだよね。当たり前の事なんだけど。

『ノン子36歳(家事手伝い)』は熊切和嘉監督作品。この監督の作品に出る坂井真紀は性格悪いよな〜〜〜。(笑)時々、本気でイラッとなるぐらい性格が悪いんだけども、同性としては分かる部分も多々あり、妙な共感をしてしまうという。坂井真紀は『実録・あさま山荘』の時も凄かったけど、この映画でも凄い。生々しいんだよね〜。彼女が素晴らしいのは体当たりの熱演をしていても、さらっとその作品に馴染んでる事。女優です!熱演してます!みたいな独りよがりじゃないんだな。世界観を壊さない人だなーって思います。んで、主人公のノン子と恋に落ちるちょっと気弱な普通の男の子を演じるのが大人計画星野源。これがまぁ本当に普通で良いんだな。(笑)で、鶴見辰吾が強烈なんだよな〜この鶴見辰吾を見るだけでも価値ある作品でもあります。あと、新田恵利も出演時間は短いながらも印象的。それぞれが日常生活を逸脱しない程度に壊れてて、その辺の壊れ具合が妙にリアルで。そして濃厚なベッドシーンも強烈にリアル。坂井真紀よくやったな〜。でも、あんまりエロくないというか、下品さを感じないんだな。同じ熊切監督のフリージアにも坂井真紀は出てましたね。これは被害者家族が加害者に対して正式に復讐を許された『敵討ち法』なる法律が施行されている近未来の世界のお話。かなり漫画的な設定です。原作が漫画だしね。ま、『イキガミ』とか『バトルロワイヤル』とかでもそうだけど、そういう設定が端から「有り得ない」と拒否反応を示す人にはまず向いてないです。こういう無茶な設定は徹底的に細かくその世界のルールを作るか、その世界に生きる者の心理描写を丁寧に描くかしないと、「何でもアリ」になって白けちゃうんですが、この映画はその部分の詰めがちょっと甘い。映画の主要人物に感情が無いって設定なんで、その辺が難しくはあるんだけど、こういう設定ならではの人々の空虚感や焦燥感がちと伝わって来ない。でも、熊切監督だけあって、あと、俳優がとても綺麗に撮られてる。玉山鉄二もつぐみもとても綺麗。で、西島秀俊がめちゃめちゃカッコイイ。この西島秀俊はすげー良いよ。作品として手放しに評価出来ないけども、私は好きな作品。

チェンジリングはさすがはクリント・イーストウッド監督って作品。相変わらず無駄な描写が一切なく、分かり易くでも重みのある演出。アンジャリーナ・ジョリーがさすがの演技をしてます。実際に起こった事件を元にしている映画なんですが、内容は「本当にこんな事あったの?」ってしばし信じられないぐらい、現代では考えられないようなお話。80年以上前の話なんだけど、あまりの警察の腐敗ぶりに本気でムカついてしまいます。(苦笑)あと、凄く哀しいお話でもある。でも、主人公の女性の強さが凄く救いでね。母は強しです。実際に起こった事件の映画化なんで、ちょっとエンターテイメント性に欠けるけども、じっくりと観れて退屈しない作品です。本当、外れがないよね、クリント・イーストウッドは。チルソクの夏は評判の良さを聞いてたんだけど、なかなか観る機会がなくって今頃になって観ましたが良かったです。映画の中の女の子4人の友情が眩しくて、そしてほんのりとした淡い恋心に胸がキュンとなるんですよね。映画の中は全編瑞々しさで一杯です。でも、その中に日本と韓国の問題とか、苦い部分もあって。観た後、2歳ぐらい若返った気分になるお得な作品。(笑)心が洗われる逸品です。色即ぜねれいしょんみうらじゅん原作で田口トモロヲ監督という『アイデン&ティティ』コンビの作品。『アイデン&ティティ』は脚本がクドカンだったけど、こっちの脚本は山下敦弘作品でお馴染みの向井康介です。これはね〜〜映画館に貼ってたポスターでイメージするのと全然違う作品だったのに驚いた。70年代の高校生達の青春モノだったとはね〜。可愛くて爽やかな映画なんだけど、こういう雰囲気の作品は今までにもどっかで観た事あるなってデジャブ感は拭えなかったかな。『アイデン&ティティ』のが鮮烈だったかも。フロスト×ニクソンはたまたま『ウォッチメン』の前に観たんですが、両方のニクソンがあまりに対極的で。(笑)これはある程度はアメリカの歴史とか知ってないと面白さが分かり難いかもしんない。私はニクソンウォーターゲート事件について殆ど知識が無かったので、インタビューでの息詰まる攻防があんまり伝わって来ない。観る人を選ぶ作品。ただ、フランク・ランジェラニクソンは、良い部分も悪い部分も表現されててとても人間臭くて魅力的だった。ジェネラル・ルージュの凱旋は『チーム・バチスタの栄光』の第二弾。監督は私の大好きな中村義洋です。これは原作読んでないんだけど、主人公の田口を男から女に変更してるんだよね。主演を竹内結子にする為なのか、よく分かりませんが。原作を知らない人間が映画だけを観た感想としては、竹内結子の田口先生はなかなか魅力的だと思います。阿部寛の怪演も相変わらずで安心出来るし。ジェネラル役の堺雅人も良かったしね。これはバチスタの時よりも派手さの無い事件を扱ってるんですが、一つ一つの小さな謎の引っ張り方も上手いし、その謎が解けてく過程が面白かった。あと、今の医療現場の抱えてる問題もちゃんと浮き彫りになってたりして。やっぱ中村監督の映画は優しいなぁ。ただ、いつも思うけど、この映画の主題歌がEXILEっつーのは合わないと思います。『カムイ外伝』も倖田來未だったっけ。なんでやねーんって。


次は『空気人形』を観に行く予定です。