最近観た映画

あけましておめでとうございます。おそっ。すっかり新年から時間も経ち過ぎておりますわ。歳を重ねれば重ねるほど一年があっという間と言いますが、この加速度っぷりが恐ろしい。50歳ぐらいになると、1年が3ヶ月ぐらいに感じるかもしれん。いや、今でもそんぐらいかも。本当にシャレにならんなぁ。正月は引き篭もり気味に珍しく読書したり、やっぱり映画観たり、ガキ使見たり、ドリームマッチ見たり、食ったり飲んだり寝たり、食ったり飲んだり寝たり。要するに食っちゃ寝してました。そら、時間過ぎるのも早いわ。
年末に一気に再放送をしていた『行列48時間』を見ました。これが評判通りに面白かった。いや、ホントに面白かったです。DVDレコーダーあっても、HDD使うだけで、連ドラなんてほぼDVDに焼いたりしないのに、これは保存決定。國村準が最高にキュート。本当に「宝福カワイイ!!」ですよ。違う意味で渡辺いっけいも可愛さ全開。(笑)つーか、皆、カワイイよね、このドラマ。RIKIYAさんですらかあいかったな。細かなキャストまで全く捨てキャラが居なくってどれもこれも愛しいキャラクターばかりで、ストーリー展開も最後まで飽きさせないの。くだらないんだけど、どうなっちゃうの?ってハラハラしたりして。ちょっと都合良過ぎるぐらいに人間関係が繋がり過ぎな感もあるけど、それもご愛嬌ぐらいに全編ユーモアに満ちてます。まだ見てないって人は是非見て下さい。NHKは評判が良いと何回も再放送してくれるからね。これは騙されたとは言わせない。あとは秋のドラマで最後まで欠かさず見たのは深夜食堂だけだったな。最後でちょっと失速した感はあったけど、面白かったです。未だにあの場違いなエンディングテーマだけどうにかならんかったのかとは思いますけど。作品の世界観の空気作りが完璧に近い作りだっただけに余計に浮いてたかも。あ、そうそう、WOWOWドラマW『一応の推定』もなかなか面白かったです。柄本明全開。平岡祐太もなかなか好演してました。最近、連続したドラマを見るのは、1話30分までぐらいが丁度良くってね。いわゆる連ドラの45分は長く感じちゃうんだよな〜。話が面白ければいいんだけど、大抵は間延びしてるんだなぁ。脚本に45分を持たせる力がない。45分って長いもんよ?1年をあっという間と言ってるのに変な話だけど。(笑)冬のドラマも最後まで見るのあるかな〜?結構、お気に入りだった『深夜食堂』の枠は新撰組のヤツがあんまりに酷かったので1話で消えてしまったのが残念。30分で気楽に見れるのがいいのに〜〜板尾主演のもかなり気付いたらWOWOWばっかり・・・・にならなきゃいいけど。

『Dr.パルナサスの鏡』 ★☆

アバター』3D ★★★★☆

カールじいさんの空飛ぶ家』 ★★★★☆

THIS IS IT』 ★★★★

『2012』 ★★★

『空気人形』 ★★★★

『WALL/E ウォーリー』 ★★★★☆

スター・トレック』 ★★★★

『天国はまだ遠く』 ★★★☆

その土曜日、7時58分』 ★★★★

サイダーハウス・ルール』 ★★★★

遠い空の向こうに』 ★★★★

最近観た映画はどれもこれも粒揃いに良かったんですが、その中でも度肝を抜かれたのがアバター。私にとって初3Dの映画でもあったんですが、この際、3D云々は抜きにしても凄かった。映像的には、多分、『ジュラシック・パーク』以来の衝撃だったんではないかと。いやさ、その間にも、やれ『マトリックス』だ、やれ『スターウォーズ』だ、やれ『ロード・オブ・ザ・リング』だ、とCGの凄い大ヒット映画はありましたが、私達も「ハリウッドのすげーCG」とやらにすっかり慣れてしまって、それが当たり前のように思ってるフシがあったと思うんですが、そんな麻痺気味の脳みそを直撃されました。すんげぇ。その言葉しか出んわ。正に3D新時代。広告に偽りナシ。もう映像でなら何でも出来んじゃないかって思いました。CGで実現出来んもんはこの世に無いのかもしんない。考えようによっては恐ろしくもありますが。いやいや、んなこたぁ置いといても凄かったのよ。これはもう、アレやコレや言う前に観といた方がいい。この映画は映画館で観なきゃ損だわ。よく『映画館で観るべき映画』とかいう言葉を口にするけど、これはもう間違いなく観た人が全員こう言うと思いますもん。ちっさい画面で観たら損。初見がテレビじゃなくって本当に良かったもの。至ってシンプルなストーリーをあれだけ斬新な映画に出来るってなぁ、やっぱジェームズ・キャメロンはタダモンじゃない。この人は本当に映画が好きなんだろうなぁ。観衆が望んでるモンを作りたいだけなんだろうなぁ。あ、そうそう、初の3D映画体験だったんですが、恥ずかしい事に、私はまだ3Dって赤と緑のセロハンの眼鏡で観るんだと思ってたんですよね。だから薄い色のサングラスみたいな眼鏡を見てそこでもうカルチャーショックで。(大笑)そういう意味でも圧倒的な感動でした。家電芸人が言ってた、「ビデオテープからいきなりブルーレイを見る人の感動は凄いはず」ってあれに近い感覚でこの3D『アバター』を体験しました。観てない人は今すぐGO!私ももう2回ぐらい映画館で観たいわ。3Dは観たから、今度は2Dで観たいかも。違う意味で度肝を抜かれたのが『Dr.パルナサスの鏡』 。かのヒース・レジャーの遺作・・・・・・・・・・がこの作品ってなぁ。あまりに監督の独り善がりな世界観で全く意味不明な作品になってましたわ。これ、製作途中でヒース・レジャーが死んじゃったからあんなぐちゃぐちゃ映画になったってぇのもまた違うと思うんだけど、どうなのかなぁ?ヒースの遺作ってのもあるけど、監督がテリー・ギリアムなんで期待して観たんだけど、途中であまりの訳分からなさに帰りたくなったわ。ああいう不思議な世界観は嫌いじゃないんだけど、あまりに説明不足で楽しめなかったなぁ。役者は個性的でとても良かったけどね。ヒースも良かったけど、アンドリュー・ガーフィールドが良かったわ。ヒースの代役の豪華俳優達は短い出演で上手く役に染まってたのはさすが。

あとはどれもこれもオススメですけどね〜。さすがPIXERは間違いないって証明してくれたカールじいさんの空飛ぶ家。ハズレなしだよな〜〜ピクサー。じいさんが頑張る頑張る。所々、愛する妻に先立たれたじじいの切なさでホロリとさせつつも、しっかりと冒険活劇になっていて清々しい。じいさんの成長物語でもある。宮崎駿はこの映画を観るだけでなく、ピクサーの純粋なる娯楽性に触発されて欲しいもんですな。『WALL/E ウォーリー』もさすがだよな〜。これはキャラ萌え映画だけどね。(笑)健気なウォーリーに萌えるもよし、ツンデレなイヴに萌えるもよし、ひたすら仕草が可愛いモーに萌えるもよし。でも、きっちりと映画としての面白さもあって。大好きな映画です。何回観ても楽しい。このエンディングが最高ですよね。もう700年間一人ぼっちって設定だけで、始まった瞬間から泣いてたんですが、最後はあったかい気持ちで一杯で泣けましたわ。こういう映画を見るとあまりに純粋でそれだけで泣けちゃうってなぁ、歳取ったって事なのかなぁ。骨の髄まで汚れてっからなぁ。純粋ってだけで泣ける。萌え映画と言えば、『空気人形』もそうかも。これは最強のペ・ドゥナ萌え映画です。映画観て、これは是枝監督がペ・ドゥナの為に作った映画だな〜〜ペ・ドゥナ大好きなんだろうな〜〜〜って思って観たんだけど、インタビューとか読むとやっぱそうでした。その辺が透けて見え過ぎるのが映画としてはちょっとマイナスな感じもするけど、良い映画には違いない。なんつってもペ・ドゥナが素晴らしいし。これペ・ドゥナの為の当て書き映画ではあるんだけど、決してペ・ドゥナでないと成立しないって題材でもない。なのに、ペ・ドゥナでないと成立しないと思わせる彼女の存在感とか演技力が凄過ぎる。演技も顔も裸体も全てが良い。惚れるわ。出てる俳優は全て良かったですが、ARATA板尾創路ペ・ドゥナに負けず秀逸。他の俳優も全て印象的でした。賛否両論のラストといい、強烈な印象の作品。ペ・ドゥナの裸体の為だけでもDVD買ってもいいかもしんない。眼福。

THIS IS ITはもうDVDの発売日まで決まってたんですが、せっかく再々上映してたので。これは映画の大画面で観ときたかったんですよね。マイケル・ジャクソンからの愛と、マイケル・ジャクソンへの愛に満ちた作品。これ、元々は映画館で上映する予定じゃなかった映像なのかなぁ?やっぱマイコーが死んじゃったからああやってフィルムの形になったのかしら?だとしたら、一つのコンサートを皆で作る作業ってあんなにドラマティックでエンターティメントな映画みたいなんだ。凄いなぁ。マイケルの死がきっかけとはいえ、そういうのを知れたのが良かったと思います。あと、単純に歌とダンスが素晴らしいので見惚れるわ。そんでバラードの時の声の心地よさに思わず眠くなるという。(笑)私は貧乏根性丸出しで、金払って観る映画館ではどんなにつまらなくっても絶対に眠くならないんだけど、これはあまりの心地よさに寝そうになりました。綺麗な声だな〜。不思議と観てる間も、観終わった後もマイコーが死んだと思えないというか。この映画を観て更にマイコーが死んだって感じがしなくなったかな。元々、生身を見た事ない人だしね。どっか現実感がないせいもあるか。色々と辛い思いもしただろうけど、こんなにも多くの人の心に焼き付いて離れないマイケル・ジャクソンって人はやっぱ幸せな人なんだと思いました。愛に満ちた作品。イングロリアス・バスターズは久し振りのクエンティン・タランティーノ長編監督作。がっつりがっつり長いです。2時間半以上あったのかなぁ。3部構成の作品で色んなキャラクターの視点から描かれてるんですが、それが中盤から終盤に掛けて上手く交わって来るのが面白い。『パルプ・フィクション』の構成に近いのかな〜。上映時間は長いし、出て来るキャラクターは多いし、相変わらずタラちゃんが好きなどうでもいい会話劇がクソ長いしで、好き嫌いははっきり分かれると思うんですが、私はめっちゃ楽しかったです。全然、上映時間も長く感じなかった。あと、タラちゃんの割りにはそんなにグロくなかったかな?悪趣味なシーンはあるにはあるけどね。割りと必要性あったし。無駄にグロいって訳じゃない。色んな国の言葉が出て来て、これ、ちゃんと言葉の分かる人が見たらもっと面白いんだろうな〜とか。3カ国語を操るナチスの軍人のお偉いさんが強烈な印象を放ってますが、ブラピやその他豪華俳優陣もノリノリで演じててそのキャラクター達を見てるだけでも楽しかったです。よくよく考えると無茶苦茶な話なんだけどね。(笑)

あと、オススメは『天国はまだ遠く』。マイナーですが、これがなかなかの拾い物。真っ当な邦画っていうか。邦画らしい邦画です。主演が加藤ローサチュートリアル徳井義実なんだけど、この2人が実に好演してます。見た目にも加藤ローサが可愛いったらないし、徳井君はカッコいいし。でも、そんなビジュアルの2人が全く浮く事なく、いい感じにセピア色っぽい邦画の雰囲気に馴染んでまして。沢山、吉本芸人が出て来るのに、意外に馴染んでるんですよね。監督は長澤雅彦。ああなるほど。さすがだ。爽やかな気分になりたい人は遠い空の向こうに。若きジャイク・ギレンホールがいいし、話も苦味はあるけどとてもまっすぐで。実話を元にした話らしいですが、イイ感じに夢があっていいです。努力は報われるんだなぁ。そんな『遠い空の向こうに』よりもより重くてビターな青春はサイダーハウス・ルール。これは苦い。かなり苦い話。『ギルバート・グレイプ』と同じ監督さんだからね〜その苦さは容赦なく痛いぐらい。でも、最後は不思議と爽やかな気分になるんだよね〜〜そんなにハッピーエンドでもないし、映画の内容はかなり深刻で辛い話なのに。 前に向かってるからかなぁ。その土曜日、7時58分』 はよりブラックで救いのない『ファーゴ』って言ったら分かり易いか。凄まじい負の連鎖。そこに身を投じ翻弄されてどうしようもなくなる兄弟をフィリップ・シーモア・ホフマンイーサン・ホークが見事に演じてます。ま〜〜〜どうしようもない男たちだ。んで、マリサ・トメイ姐さんの脱ぎっぷりと演技もお見事です。えぇ体してるんだわ。ちなみにこの映画R-18なんですが、グロいからではなく、フィリップ・シーモア・ホフマンマリサ・トメイのめちゃめちゃ濃密なベッド・シーンが18禁になっちゃったんだと思います。グロい?と観るの躊躇ってた人はそんな過激なバイオレンスシーンは無いのでご安心を。ただ、色んな意味で一人で観た方がいい。(笑)