朝青龍引退。

始めに言っておきますが、私は朝青龍にさして興味はありませんし、相撲の世界もよく知りません。日記書くのに朝青龍ってどういう漢字か分からんで調べましたからね。これで「あさしょうりゅう」と読むのか。そんなよく知らない私がここん所の騒動を離れて見て思った事を書きたいと思います。あんまりワイドショーも見ないんですが、ネットのニュースとかニュース番組とかでよく取り上げられてましたからね。否が応でも目に耳にこの話題が飛び込んでくる訳で。

この引退騒動で思ったのが、何ゆえここまで朝青龍がバッシングされていたのか?ということ。あの方向なら引退以外に道はないぐらい朝青龍包囲網が出来上がっていたように思います。先に書いたように相撲の世界はよく分かりません。ただ、強いだけでは駄目という世界だというのは知っています。よく書かれてた横綱としての品格』ってヤツね。相撲の世界はただの格闘技ではなく、そこに格式とか品格とか伝統を背負う事が必要とされるんだと。梨園の世界と似たようなもんですかね。いくら顔が良くって演技が上手いっつってもそこらの兄ちゃんが歌舞伎の舞台に立っちゃいかんのは素人にでも分かってる話で。そういう事なんでしょうな。でも、そんだら世界なら何で朝青龍横綱にしたんだって思うんですがね。そういう格式や伝統を守れないのなら、最初っから横綱にしなきゃ良かったんでないの?強いだけだったら駄目なんだからさ。でも、強いから横綱にしたんだよね。その辺、あやふやだから、朝青龍の出身国のモンゴルも納得出来ないんだと思いますもん。私が仮にこの報道を外国で活躍している日本人の話題として聞いたなら、「何で強いのにクビにならなきゃならんの?」って普通に疑問に思うし、普通に気分良くないと思うよー。朝青龍の父親なんて尚更。それを日本のマスコミはモンゴルも朝青龍の父親も相撲を何も分かってないみたいに逆に呆れた感じで報道してるけどさ。そりゃ、ちょっと違うでしょ。
そのマスコミなんですけどね。朝青龍の場合、あんだけ毎日、毎日バッシングされ続けて、頑なになっちゃったんじゃないかと思うんですよね。朝青龍って人は相撲を凄く好きだったんだと思うんだけど。横綱を辞めさせられるぐらいなら、形だけでもちゃんとしたんじゃないかな?形だけって言い方良くないけど、だって、その形が大事なんだから。(笑)でも、今回の暴力沙汰以前からも、朝青龍に対してのバッシング報道ってハンパなくって、あれだけ叩かれたら意固地になっちゃうんじゃないかなって。何やっても叩くんでしょ?的な。私だったらそうなっちゃう。そこを大人になって、マスコミ対応も出来るようになってこそ、一流のスポーツマンなんでしょうけどね。それでもやっぱり朝青龍への報道は随分と偏ってたんじゃないかって思ってしまうんですよね。朝青龍のことよく知らないけど、バラエティーにゲストで出た時の姿は口が悪くて怖そうだけど、気のイイ兄ちゃんって印象だったけどな。それがイメージ操作って言われりゃそこまでだけども。

朝青龍の引退報道でのネットニュースへの記事へのコメントが大抵が「横綱の品格が無かったので当然だ」って書いてあったりして、80%ぐらいはそういう流れの感情で占められてます。でも、こういうネットでニュースにああだこうだ書く人って大抵、ちゃんとその事件の内容を知らなかったりするんですよね。ネットのニュースの流れのままに感情を操作されて。ああいうの見ると情報操作って簡単だなって思っちゃう。こいつは悪いヤツだって流れで書けば、どういう事をしたかって事実は関係なく、悪いヤツの印象を簡単に植え付けられるんだろうなぁ。人間1人を情報だけで抹殺するのって容易いのか。怖い世の中だ。
ま、こんな事を強く思うのは、映画ゴールデンスランバーを観たからなんですけどね。(映画に付いてはいずれ。凄く良い映画です。オススメ)この映画では、情報操作で、1人の無実の人間が総理大臣暗殺犯に仕立て上げられるんですけど、さすがにここまでの規模でないにしろ、小さな『ゴールデンスランバー』は常に起こってると思うんですね。『松本サリン事件』もそう。何かしら、偏った報道によってイメージを植え付けられるって事は。
もしかしたらの話。もしかしたら、朝青龍の暴行疑惑も、実は大した事でなくって、車の中で言い争いになっただけだったりするかもしれない。被害者は被害届を出してないんだし、今の時点では被害者側からの一方的な情報しか流れてない。でも、やっぱり暴力はあったのかもしれないし。それは分からない。真実を知らない私達には報道される情報を真実だと思うしかないんだから。でも、そこで「もしかしたらそうじゃない可能性もあるのかもしれない」と思いながら情報を得るのと得ないのでは、大きな差があると思うんだなぁ。

ま、今回の事でモンゴルとの関係が悪化しなきゃいいなって。白鵬が可哀相だよね。