バンクーバーオリンピック 男子フィギュアSP

オリンピックには本当に魔物が棲んでるんだ。

あ〜疲れる３時間だった。ずっと緊張しっ放し。日本人３選手の演技は楽な気持ちで見れたけどね。昨日はNHKのライブ中継を録画して会社に行ったんだけど、やっぱ速報とかで知りたくはないけど結果知っちゃうんだよね。誰々がいい演技してて誰々が残念だった〜とかさ。薄々分かってて見てもやっぱ手に汗握るわ。（笑）なんなんでしょうねぇ、あの緊張感。それでもな〜〜やっぱLIVEで見たいよなぁ。明日、会社休もうかしら？なんて頭を過ぎるぐらいですよ。
先に書いたオリンピックの魔物の言葉。今回の男子フィギュアショートプログラムにてこの言葉ほどしっくり来るものは無いなってぐらい。後になればなるほど優勝候補の選手が、そんなミスする筈のない選手がどんどん魔物に魅入られて本来のスケーティングを奪われて行く様は本当に胸が痛かったです。ジュベールがあんな事になるなんてねぇ。アボットもそう。ベルネルもそう。これがオリンピックなんだ。どんだけ強くてもオリンピックの魔物に呑まれちゃうのか。でも、その中でジョニー・ウィアーが本当に彼らしい気持ち悪い演技（物凄く褒めてます）で伸び伸びと滑ってるのが気持ち良かったなぁ。勿論、メダルを狙ってるに決まってるけど、それでも点数を追うよりも自分の個性を出してノーミスで滑ってたのが凄く印象的でした。今シーズンで引退なんだってね。彼はプロで相当人気出るだろうなぁ。ランビエールはミスもあったけど、あそこからの立て直しというか、スピンとステップだけであれだけ魅せられる選手ってなかなかいないんじゃないかって。解説の本田さんも驚いてたもんね。
地球外生物のプルシェンコは置いといて。３年ブランクであれだもんなぁ。しかもオリンピックであれ。今回、感動したのが日本勢の素晴らしさ。高橋大輔のあの貫禄たるや。１、２、３位の選手は点数的にもスケーティングの魅力も甲乙付け難いぐらい肉薄してるんですが、その中で一番魅力的に感じたのは高橋大輔でした。あの完成度の高さは圧巻。観客を自分の世界に引きずり込む力があるよね。そして、そのスケーティングをあのオリンピックの場で出来ることの素晴らしさ。彼のフリーが本当に楽しみです。織田信成も良かったよねぇ。こちらもあのプレッシャーの中、いい感じに力が抜けて軽やかに滑ってて。凄く安心して見れた。織田選手はあまりＳＰ向けじゃない選手と思うんで、フリーでこそ全力出して楽しんで貰いたい。小塚崇彦はあの若さで初めてのオリンピックであの堂々とした滑り。そして観客を沸かせる力。これからが益々楽しみじゃないか。日本人勢の何が素晴らしいって、まず３人もオリンピックに出場出来てる事なんですが、この３人の関係がとても良くてね。３人が良いライバル関係を築いて切磋琢磨に技術を磨いて来れてる事が日本の強さの秘訣でもあるよね。マスコミは服装批判とかやるより先にまず自国の選手が３人もオリンピックに出れてる事を褒め称えた方がいいぞ。フィギュアで男子も女子も３枠取れてるのって日本だけじゃない？それって凄いんだぞー。そんだけ層が厚いんだよ。
エヴァンゲリオンみたいに見えた２位のライサチェク。彼らしいダイナミックな演技で良かったなぁ。可愛らしくって演技も素晴らしかったデニス・テン君と比べると体が倍ぐらいあるイメージだよライサチェク。アメリカ選手なのにどの日本選手よりも和太鼓が似合いそうな演技でした。最後感極まって泣いてる姿が大きな体躯に似合わずキュンとしました。男子は色んな個性の選手がいて実に面白い。日本では女子フィギュアが俄然注目高くて、地上波でオンエアされるのも女子ばかりで、男子は録画して編集とか、放送自体無かったりなんですが、世界大会を見るのは男子の方が個性的で面白いんだけどなぁ。日本人選手のこの活躍で、女子と同様に男子にももっと注目が集まるといいな。でも、放送はNHKでお願いしたいな〜。NHKはCMもないし中継の時に無駄に煽ることもないし。今度の男子フィギュアFRもBS2を録画したいと思ってます。

とにかく次のフリーでの演技がどの選手も楽しみです。メダル圏外の選手も記憶に残るスケーティングをオリンピックの氷上に刻んでくれたらいいな。メダルは取れなかったけどあのフリーの演技は凄かったねって語り草になるような。