2010年 グランプリファイナル

波乱と言えば波乱だし、勝つべき人が勝ったとも思える、そんなGPFでした。男子の優勝はパトリック・チャンで女子はアリッサ・シズニー。日本人選手は男女共、3名ずつファイナル進出という強さでしたが、残念ながら金メダルには一歩届かず。それでもどの選手も素晴らしい内容でした。シニア進出初でGPFに出場で3位に入った村上佳菜子、2位の織田信成、3位の小塚崇彦はおめでとうだし、鈴木明子安藤美姫高橋大輔もそれぞれ素晴らしい演技でした。いやー、Pちゃん強いわ。フリーでこけてないのを(※お手つきはありました)久し振りに見ましたけど。(笑)ありゃ、ノーミスなら今のパトリック・チャンに敵う選手って居ないんじゃないかな?ぐらいの圧倒的強さ。あんだけ4回転なんて要らない発言しといて、実はこっそり練習してやがって「そんな発言いつしましたか〜?」的に4回転を軽々跳んでるのがホントに憎らしいんだけど、でも、なんか憎めないPちゃんです。まぁ、圧倒的な実力があるからなぁ。あとPちゃんの行動や発言見てると天然入っててちょっと可愛いんだよね。何回も書いてますけど、素人目に見ても、彼の足元捌きは凄いと分かるもの。そして、ちゃんと跳べさえすれば、とても綺麗なジャンプだし。4回転も綺麗だよな〜。失敗しても得点出過ぎな所は気になるんですけど、GPFの得点は納得でした。しかし、PちゃんがSPもフリーも両方4回転跳ぶなんて夢にも思わなかったな〜。今、一番、世界一に近い選手だな。まだ19歳なんですよね。色んな意味で驚きです。2位の織田信成はSPの4-3成功に悲鳴を上げてしまいました。まー完璧な4-3のコンボ。織田選手は着氷がすっごく綺麗だから、芸術品みたいな4-3でした。解説の佐野稔おじさんが「僕なら5点あげちゃう」ってハートマーク散らしながら言っておりましたが、出来栄え点・20点ぐらいあげちゃってもいいんじゃないか?ぐらいの美しさ。あーあんなジャンプを見れて幸せ。小塚崇彦はフリーの巻き返しが良かった。安定感あるなぁ。練習の時に高橋大輔とぶつかってしまって、精神的に辛かったと思うんだけど、あれだけ安定して確かに滑れるのはすげー強みだと思います。これからが楽しみだなぁ。その高橋大輔。ちょっと怪我をしていたようで、色々と不安定な部分もありましたが、それでも彼のプログラムには観客を引き込む力があるよなぁと痛感しました。手先とか体全体まで演技をしてて、見入るんですよね。やっぱ世界王者に相応しい演技をするなぁ。アモディオとベルネルはちょっと調子悪かったね〜。まーヨーロッパ選手権での良い演技を楽しみにしたいと思います。
女子は初出場で3位に入った村上佳菜子の弾けるような演技が気持ち良かったです。3-3の豪快さとかさ。気持ちいい演技をするよなぁ。安定感があるのもいい。これからどんな選手になるか楽しみです。しかし、圧巻だったのはフリーの安藤美姫だね〜。つくづくSPの乱れが残念ではあったけど、フリーで最高得点を出しての追い上げは素晴らしかった。この大会の女子フリーでジャンプノーミスは安藤美姫だけだったんじゃないかな?まー気持ちいいほど、質のいいジャンプが決まって、全体的に迫力もあって、本人も満足のガッツポーズと笑顔で涙出そうになりました。いい演技だったなぁ。演技終わった後、凄い歓声でしたもんね。会場に伝わったんじゃないかな〜。ホント、安藤美姫自身が満足出来る演技が出来たのは嬉しかったなぁ。そういう意味では鈴木明子も良かった。彼女は高橋大輔同様、観客を引き込む演技で、あんまり点数関係ないな〜と思ったりして。SPの点数の低さはちょっと納得出来ませんでしたけどね。1位のアリッサ・シズニーのスピンはあまりの早さと軸のぶれなさに鳥肌立つぐらいだったし、カロリーナ・コストナーのさすがレベル4の凄いスピンとか、女子も個性的で見どころ満載だったな〜。良い大会でした。ただ、中国は個人のフィギュア選手があんまり育ってないので、会場の観客の少なさはちょっと寂しかったな〜。日本だったら超満員だったろうけど。やっぱ自国の選手が強くないとなかなかね。それは日本も同じだし。

次は世界を相手にするより厳しいかもしれない日本選手権です。浅田真央には復調して欲しいとは思いつつも、まだまだ調整に時間が掛かるなら、本格始動は来季でもいいんじゃないか〜って思ったりして。ただ、今年のプログラムも素晴らしいので、いい形になったものを見てみたい感じはするけど〜。プログラム持ち越しでもいいんじゃないかな。とにかく今後が楽しみです。