『西原理恵子の人生画力対決』

画力という単語が漢字変換出来ない事に今、初めて気付きました・・・・・・・・・それは置いといて。この本は西原理恵子氏が名立たる漫画家を相手に『己の記憶と漫画人生のみで勝負をいどむ』というコンセプトのマンガです。どちらかと言うと、『漫画人生』の方がクローズアップされており、その漫画人生をどれだけド派手に西原氏にツッコまれるかがポイントになってるような。そういう意味では福本伸行の回があまりにカオスでえらい事になってます。ある意味、漫画史の伝説に残るかもしれない。他のゲストもやたら豪華で藤子不二雄Aやちばてつややなせたかしという凄過ぎる重鎮達や、生きててヨカッタ@深夜高速な江口寿史やら錚々たるメンバーです。この連載、つい最近にラスボス的な浦沢直樹がゲスト参戦したそうで。早くその模様を漫画で読みたいですなぁ。この辺は西原理恵子だからこそ召還出来る人脈の数々。いつか井上雄彦にも参戦してほしいもんだ。
いやーやっぱ西原理恵子は面白い。江口寿史を過去の人扱い出来るのは西原理恵子だけ!あそこまで福本伸行相手に正面からヘタクソ連発出来るのも西原理恵子だけ!皆、そこはあえて触れない方向なのにね。(笑)福本キャラ特有のあのスーパー絶壁頭&刺せる顎@花王のマークみたいな横顔や、鼻にある謎の点線にも的確なツッコミを入れて下さってます。「ぞうきんのステッチみたいな鼻の点」とな。賭博黙示録カイジの頭脳戦を「あの気のふれた東京フレンドパークと一蹴。秀逸過ぎる。それにしても、福本さん、正直絵はヘタっぴだとは分かっておりましたが、対決の絵を見て.・・・・・・・・・・・・・・・・漫画家の線じゃないね、アレ。(笑)他の人は変な絵でも、それなりに線はちゃんとしてたんですがね。「首ねちがえ」だの「漫画家の描く線じゃない」だの言われて散々こき下ろされた国友やすゆきも線はちゃんとしてたよ。うーむ、凄い男だ、福本伸行。無駄に男前なのが逆に面白いぞ福本伸行。でも、福本さんの絵ってあんなだけどなんかカッコいいんだよね。私は特に『アカギ』が好きです。いつになったら鷲巣麻雀が終わるんだ『アカギ』。
まぁ、そんな感じで色んな漫画家の醜態・・・・・・・・否、漫画人生を賭けた壮絶な姿を見れる貴重な漫画です。特に古くからの漫画好きにはあのメンツ堪らないですよ。ねぇ、ちばてつやとか凄いよね。次の巻には松本零士も登場するみたいだし。そのうち、さいとうたかを本宮ひろ志も出て来ると思われます。あとは「描けてない」と挑発されてたさくらももこ柴門ふみ辺りがゲストで出て来たら凄いけどねー。あ、意外だったのが西原理恵子が色々と漫画を読んでる事。あんだけ忙しい人なのに、漫画読んでる時間あるんだなぁ。山口貴由とかの名前が出て来てニヤリ。山口貴由を一言『ホルモン漫画』て的確過ぎて噴いたわ。(笑)そのうち対決出て来ないかな、山口貴由。それこそ覚悟のススメ!ってね。

西原理恵子の人生画力対決 1 (コミックス単行本)

西原理恵子の人生画力対決 1 (コミックス単行本)